ゆるり、ふわり。【狗巻棘】 (ページ13)

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１年生ベタ甘噺③ ページ13

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「アイスが食べたい、無性に」

深夜0時を回った頃、それは突然やってきた。

時たまにあるじゃない？
これが食べたくて仕方がないっ！！ってとき。
それがまさに今。

…よし、コンビニに行こう。

「A？」

「ぴゃっ！！！…伏黒くん、しーっ！」

「お前がな」

部屋を出て後ろから声がしたかと思えば虎杖くんが立ってたのだけれど。普段呪いとか相手にしていない普通のJＫなら確実にチビってた。

「どこ行くつもりだったんだ？」

「ちょっとコンビニにアイスを買いに、」

「こんな時間に女の子だけだと危ねぇ」

「大丈夫だよ！
そこらへんの男より強いし、私足も速いから！」

「俺だったら力づくで襲えるぞ？」

「伏黒くんはそんなことしないいい子だって知ってるもん」

あー言えばこー言うスタイルを貫く私に、伏黒くんはため息をついて。

「俺もアイス食いたくなった」

なんて言ってついてきてくれた。
え、なにこのツンデレモンスター。

数分後、念願のアイスを頬張った私は終始ご満悦だったし、

伏黒くんが「…俺のも半分食うか」なんて優しいことを言うからAちゃんニッコリ。
もちろん半分も食べた。太るとか今日は考えなーい。

*

(餌付けしてるみてぇ)

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