君だけに歌うよ vol.8 〜SJ：Yesung〜

報告 -ｲｪｿﾝside- ページ18

社長「報告ありがとう。その件は理解した。こちらでも調べてみよう。話は他にもあるようだね？」


俺はAの手を握ったまま、
もう一度、ゆっくりと息を吸いなおした。

　
「彼女は…Aは僕の大事な人です。一生を懸けて、守りたい人です。」

　
声に出してみると、より一層強くそう思ったんだ。

　
「イェソンとしての僕も、キム ジョンウンとしての僕も、Aは愛してくれています。」
　
　
体の奥から気持ちが溢れてきて、
俺は俺自身の想いを、ただ声に、言葉に乗せた。
　
　
　
「そして僕も、同じようにAを愛しています。」
　
　
　
そこまで言うと社長は、俺を見て微笑んだ。
そしてその視線をゆっくりとAに向ける。
　
　
社長「Aさん……君も覚悟が出来ているのかい？」
　
　
　
俺はただ嬉しかった。
Aはその問いかけに
　
　
「もちろんです。」
　
　
俺の大好きな声で、強くはっきりと答えたんだ。
　
　
繋いだ手を握り返して
俺は目を細めてごまかす。
　
　
　
短いその一言にAの愛情が全部詰まってる気がした。
　
　
　
社長「イェソン。」
　
「はい。」
　
社長「シンドンの次が君だとは……正直驚いたよ。Aさんを大事にしなさい。」
　
　
「ありがとうございます！」
　
　
　
俺が頭を下げるより先に、Aが頭を下げた。
　
そしてそんなAより先に、トゥギヒョンが頭を下げた。
　
　
ｲﾄｩｸ「ありがとうございます！僕も一生懸命、二人を、そしてみんなを守ります。」
　
　
トゥギヒョンの言葉にまた涙が溢れそうになったけど、
ぎゅっと目を瞑って堪えた。

　

どこまでも本当に俺たちを想ってくれる。
　
ありがとう……トゥギヒョンは最高のリーダーだよ。
　

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