The rainy season〜K.N〜 ページ40
｢はーい。
着きましたよー｣
チビ達を続々と先生に預けてあっさりばいばーいって和也君笑
チビ達、ぽかーん。
｢ちょA早く｣
｢はいはい笑｣
さ｢かーちゃんっ！｣
珍しく駄々っ子なさとしくん。
ダンダンって地団太を踏む。
｢いい子にしててね？｣
抱っこして先生に渡す。
｢ごめんね。
お待たせ｣
｢うん｣
｢どこに連れて行ってくれるの？｣
｢決めてない｣
｢………は？｣
｢気の向くままフラフラしますかー｣
しゅっぱぁつ！
ってご機嫌に運転する和也君。
聞こえて来た、和也君のソロ曲。
｢えー。
このタイミング笑｣
飛ばそうとするから。
｢聞きたい｣
｢え？｣
｢好きなのー｣
｢ふふっ｣
そう笑って隣で歌ってくれた。
｢贅沢ですねー！
生歌だよー？｣
｢ほんとー。
にのふぁんに怒られちゃう笑｣
ポツポツと降り出した雨。
歩こうってなって。
車降りたけど和也君は座ったまま。
ちょいちょいって手招きされて行くと。
ドアが開いてあたしが持ってた傘をぎゅっとあたしの手を包むように握る。
その手をぐんっと自分が持ちやすい高さに上げる。
｢わっ｣
｢あら。
ごめんなさいねー。
ちっこくて見えなかった｣
悪かったですね…
チビで…
ふんっ
2人で傘持ったまま歩く。
某アイスクリームショップにやってきた。
｢へー。
4つ選べるんだ。
じゃ俺はこれ｣
大きなカップに可愛らしく4つぎゅうぎゅう入ってるアイス。
｢ここで食べないの？｣
｢やだ。
行こう？｣
和也君が傘を持つ。
｢俺のアイスちょーだい｣
あ。
スプーン1つじゃん。
｢はい｣
｢傘持ってるから食べられない｣
｢は？｣
｢あーん♡｣
確信犯…
｢はい｣
ピンクのスプーンにアイス乗っけて食べさせる。
｢ちょ！
これ俺がオーダーしたのじゃないでしょ！｣
｢1番下だもん笑｣
｢あっまー｣
｢アイスだから甘くて当たり前♡｣
｢ちょーだい｣
アイスの餌付けは無くなるまで続きました。
さ｢かーちゃん！
おそいー！｣
お迎えはそんなに遅くならなかったのにさとしくんのご機嫌がよろしくなかったのは言うまでもない。
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作者名：詩音
| 作成日時：2015年2月11日 0時
