検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:48,312 hit

♯61 ページ15










『 ……いや、え? 』






翌日、気づいてしまった。







『 何でないんだ… 』






私の文房具、練習服、ヘアピンとかそういう物が少しずつ無くなっている事に。






…なんで!?!
と、朝からゴソゴソ鞄の中をひっくり返して探しているけど見つからない。




昨日はヘアピンが無くなって、その後お気に入りのシャーペンが無くなって、今度は愛用のジャージが無くなった。




無くしたのかなあ、なんて思ってたけどそろそろ違う気もする。








「 先輩〜、朝からどうしたんですか 」








歯磨きを口に咥えながら莉犬くんが歩いてきた。







『 え?いやぁ〜… 』







迷わずに言ってしまおうと思った。普通に。








『 何でもないんだけど…なんかシャーペン無くしちゃって 』


「 あー、たまにありますよね… 」







だけど、その後ろに居たさとみ先輩がこちらを窺っているのに気づいて、何も言えなくなった。






私が苦笑を零すと、莉犬くんがふむふむと頷く。

俺も探しますよ〜なんて言ってくれた。分かってたけどなんて良い後輩。








でも、だって、これ以上心配かけたくないし。








私が普段から学校の王子様的な立ち位置の彼らと関わっているから、嫉妬の目を向けられることも珍しくはない。



今までも普通に嫌がらせとかはあったし。






今回のバケツ事件(?)も多分そう。






優しい彼らの事だから、自分たちが関わって私を傷つけていると思って自分たちを責めそうだし、心配もかける。






特にさとみ先輩とかなーくん先輩。








『 どこいったんだ… 』








心の中で嫌なものが渦を巻いているけど、気づいていない振りをすることに徹した。








♯62→←♯60



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (99 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
215人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

羊飴。 - 初めて読んだのですが、感動して涙が出てしまいました。良い青春ですね。 (2021年1月6日 11時) (レス) id: d5ddecbe17 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - みささん» 2周目も読んでくださったなんて、、嬉しすぎます( ; ; )ありがとうございます!!ですよね、私も楽しそうだなあ、、って思いながら書いてました、、青春したい(( (2021年1月4日 14時) (レス) id: 4fed831af4 (このIDを非表示/違反報告)
みさ(プロフ) - んん、2周目して終わったけどやっぱり素敵なお話、、! その後のお話もとてもとても楽しそうで、私も青春したいなぁ、なんて笑 また見に来ますね〜!! (2020年12月25日 20時) (レス) id: d171ceba74 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - チョコさん» わーー、嬉しすぎます、ありがとうございます!! 思っていたより2人ともだいぶ鈍感になっちゃってて、長くなりました、、笑 本当にありがとうございます(;_;) (2020年12月24日 19時) (レス) id: 4fed831af4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - ( ・∇・)バナナさん» えー、もう嬉しすぎて言葉が出ません、、( ; ; )ありがとうございます!!学生時代のキラキラした青春?が書きたかったので!笑 受験もがんばります!! (2020年12月24日 19時) (レス) id: 4fed831af4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆる x他1人 | 作成日時:2020年5月11日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。