我々の主役は彼女だ！！３

お節介と気遣い　kon ページ2

コ「俺さ、Aのこと好きなんかな？」
「・・・はい？」

テスト勉強中、突然言われたセリフに思わず顔を上げた
急に何言ってんのこいつ。
さっきまで黙々とプリントと睨めっこしてたのに。

「急にどうしたん、分からんとこあった？」
コ「いや、そうじゃなくてな？あ、分からんとこはあるで」
「どこが分からんの」
コ「ここやここ。」

指差す先は睨めっこしていたプリントの問題
それを教科書と照らし合わせながら教えていく

「これはここで、こうなって、」
コ「あーはいはいはいはい！なるほどなるほ、ど？」
「それでこれを使って、解く、というわけ」
コ「おおっ！解けたわ！」

目を輝かせながら喜ぶシッマ

「じゃ、また分からんとこあったら言って」
コ「おう！頼むわ！・・・ってそうじゃないんや！」

あれ、珍しく流されなかった。
なんて考えながらバン、と机に勢いよく手をついて立ち上がったシッマを見る

「もー、何？明日テストやしそんなん今考えることちゃうやろ」
コ「それもそうやな・・・いやでもタイミングが今ぐらいしかない」
「テスト終わりでも話すやん、そん時じゃダメなん？」
コ「俺は今がいいねん。」

やけに今日は根気強く迫ってくるので渋々話を聞くことにする

「で、何でそんなこと考えだしたん？」
コ「・・・Aこの間隣のクラスのやつに呼び出されたやんか」

妙に真面目なトーンで話し出したシッマから何となく予想通りな言葉が出る
確かに先週私は隣のクラスの男子に放課後呼び出され、ついでに告白された
勿論断ったけど。

「それがどうしたん？」
コ「俺な、たまたま見てしもうたんや・・・」

知ってる、と言いそうになったのを何とか抑える
だって普通にこいつの鼻歌聞こえてきたし。
急に止まってやべぇ・・・って声聞こえて二人で苦笑いしたし。

　

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