我々の主役は彼女だ！！

空いた時間　zom ページ20

ゾ「っしゃー、とりあえず終わったー」
「お疲れ様ー」

パソコンの前で伸びをするゾム
さっき淹れてきたコーヒーを渡せば
一気に飲み干してしまった

ゾ「ごめんな、暇やったろ」
「大丈夫だよ、ちょうど明日返却の本読み終えれたし」
ゾ「何読んでたん？」
「少女漫画ー」

私自身もう少女と呼べる年齢ではなくなったけれど
こういうものはいくつになっても面白いものだと思う
鞄に本をしまっていると、

ゾ「なぁ、A」
「んー？」

ニコニコしながら手招きされて怪しく思いつつ近付けば、
腕を引かれバランスを崩した私は
そのままゾムの膝の上に座る形になってしまった

「ちょ、何してるのっ」
ゾ「疲れたからな、充電さしてぇや」
「私は充電器じゃありませーん」
ゾ「Aが足りんのやー」

逃げようにも腰に腕が回り離れられない
彼はそのまま私に引っ付いて長い息をついた
仕方ないので抵抗せずにいると、
ゾムの使っていたパソコンから通知音が鳴る

「ゾム、メンバーから通話来てるよ」
ゾ「どうでもええやろ。俺編集終わったし」
「いやいや・・・あ、切れた」

パソコンから表示が消えたと思ったら、
私のポケットがらバイブが鳴る
どうにかポケットからスマホを出せば、

「ほら、グルちゃんからだよ」
ゾ「何でAと繋がってんの・・・」
「緊急用にってこの間ね。もしもーし」

嫌そうな顔をするゾムを気にせず出る
グ『お、繋がった。ゾムおるか？』
「いるよー、変わる？」
グ『なるほど、Aとおるから出らんかったんやな』
変わってくれ、と言われてゾムに差し出す

しぶしぶ、電話を受け取り、話す
ゾ「１分以内に要件まとめてくれ。切る」
グ『まぁそう荒れんなって』

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