38 ページ38
・
「そうっすよね。・・・俺もヘアクリップにしよ。・・・ありがとうございます」
「どんなタイプの子なん？同い年？」
「同い年で、えっと・・・なんかフワッてしてる服とか着てる・・可愛い系？」
首をコテってさせて好きな子を思い出しながら特徴を言ってくれるけど全然イメージが湧かなくて、ざっくりしすぎやんって笑って言うと、ですよねって苦笑いしながら携帯を触りだす。
「え・・・・っと。・・・この、一番右の子なんです」
そう言って見せてくれてた数人で映ってる写真を見て、私の心臓がドキッてする。
私も数回写真でしか見た事無いけど、見間違う事はない。
忘れようとしてるのに思いがけない所で再び出会うなんて世間は狭すぎる。
よく見ると岡��くんの隣に映る男の子は拓哉で「・・・え？これって拓哉？」って呟くと、岡��くんがビックリした顔で私を見た。
「え？西村くん？・・・・・谷口さんの彼氏って、西村くんの友達ですか？」
岡��くんの言葉に話が飛び過ぎて意味がわからないけど、ついさっきまで何の接点も無い社員とバイトだったのに急に身近な存在になって、しかも彼氏がいる事も岡��くんに言ってないのに拓哉の友達と付き合ってるのかと質問されて頭がごちゃごちゃになる。
「あ・・・いきなりすいません。・・・西村くん大学の友達で、僕がこのバイト始めたの西村くんに話したら、昔ここでバイトしてたって。・・・社員さんに友達の彼女がいるって言ってたんでてっきり谷口さんなのかなって・・・違ってたらごめんなさい」
頭に？が乗っかってた私に慌てて説明してくれて状況を理解する。
「あー・・・そうなんや。・・・世間って狭いねぇ。・・・そうそう、拓哉が高校生の時一緒に働いてて。・・・・あ、彼氏・・・そう、拓哉と一緒にバイトしてくれてた拓哉の友達・・やで？」
自分のプライベートな話になるなんて思わなくて、早口で途切れ途切れの会話を岡��くんは黙って聞いていた。
「・・・拓哉と仲良いの？・・・拓哉元気？」
「あ、元気ですよ？・・・西村くんに谷口さんの話しても大丈夫ですか？」
「全然良いよ。拓哉と仲良くしてあげてね？・・・・あ、そうやった、気になる子・・この可愛い子よね？」
話が逸れてしまったけど、今は岡��くんの気になる子の話をいていた事を思い出し、再び携帯の写真に目をやる。
岡��くんが気になると言った女の子は、麻美さんだった。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 98人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あお(プロフ) - まなみさん» めちゃくちゃ嬉しいです！気持ちがコロコロ揺れ動く斗亜くんですが、最後まで楽しんでもらえたら嬉しいです！ありがとうございます。 (9月19日 21時) (
レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
まなみ(プロフ) - このお話が大好きで前作からまとめ読みを数回繰り返しています、、、！更新楽しみにしています！ (9月16日 19時) (レス) id: 5166b5aa5a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あお | 作成日時：2023年7月27日 13時
