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捺香は「ごめん、風雅くん。斗亜が離してくれへんかってん」って笑い出しながら風雅に謝ってるけど、僕は恥ずかしくなって「いや・・・そうやけど・・・ごめん」なんて、しどろもどろになってしまった。
「こいつ捺香さんにコーヒー持ってく時、捺香さんに見惚れてたで？」
「いらん事言わんでええねん」
風雅とのくだらないやり取りを笑いながら見てる捺香に「腹減ったし早よ行こ」って促して、風雅と別れた。
「斗亜・・・私に見惚れてくれてたん？」
風雅のさっきの言葉の確認されて、少し気恥ずかしい気分になる。
「・・・そんなん、いちいち聞かんでよ？・・・恥ずかしい」って無意識に首を掻きながら答える僕に「そういうの、いちいち聞きたくなるねん・・・斗亜にまだ可愛いって思ってもらえてんのかなって・・・私もう24歳やし、斗亜が年齢差気にしてたように・・・私も・・気にする。・・・年上の彼女よりも同世代の子の方が良いって思ってたら・・・嫌やなぁって」
捺香が年齢の事をはっきりと口にするのは、もしかしたら初めてかもしれない。
言葉の語尾が少し小さくなって、ちょっとだけ俯く彼女。
風雅には言えて僕には言えなかったコンプレックスを、一生懸命口にしてくれた事に驚きを隠せなかった。
「・・・ずっと可愛いで？いつでも自慢の彼女やし」
恥ずかしいけど、思ってる事はちゃんと言葉にしないと相手に伝わらないから。
もうすれ違ったりしたくない。
捺香が恥ずかしそうに、でも嬉しそうに笑ってくれた。
「・・・ほんまはずっと言いたかった。・・・年上なん気にしてるって。・・・付き合う時、そんなんお互い関係ないって思ってたはずやのに、いつの間にか私も斗亜も気にするようになって・・・好きな気持ちは変わってないのに・・・好きやから気にするようになってしまってた」
そう言って、僕の顔を見て彼女は言葉を続ける。
「年上はほんまは嫌やって言われたらどうしようって、怖かった。・・・斗亜が年下なん気にしてるのは何で？って思うくせに、自分は斗亜に嫌って思われるって考えてんの・・・矛盾してるよね。・・・素直に言いたい事言えてなくて・・・ごめん」
不器用に恥ずかしそうに言葉を紡ぐ彼女が、いつかの僕に見えて、たまらなく愛おしくなった。
僕らはきっと、何度も同じような事を感じて繰り返すのかもしれないけど、こんな愛おしさを取り戻せるなら、何度回り道しても良いって、そんな風に思えた。
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あお(プロフ) - まなみさん» めちゃくちゃ嬉しいです！気持ちがコロコロ揺れ動く斗亜くんですが、最後まで楽しんでもらえたら嬉しいです！ありがとうございます。 (9月19日 21時) (
レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
まなみ(プロフ) - このお話が大好きで前作からまとめ読みを数回繰り返しています、、、！更新楽しみにしています！ (9月16日 19時) (レス) id: 5166b5aa5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお | 作成日時：2023年7月27日 13時
