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キッチンで飲み物を作っていたら風雅がオーダーシートを渡してきたので、グラスにアイスコーヒーを注いでカウンターテーブルに置いたけど、風雅はアイスコーヒーを持って行かずキッチンに入ってきた。
「・・・？持ってかへんの？」
「斗亜が持ってって。８番テーブル」
そう言いながら風雅は僕をフロアへ出るように促す。
風雅の意図が解らず戸惑いながらトレイにアイスコーヒーを乗せると「８番、綺麗なお姉さんやで」って、キッチンから風雅の声が聞こえて、思わずテーブルの方へ目を向けると捺香が座ってた。
窓際のテーブルに座って外をポヤッとした表情で見てる捺香の横顔が、最近見る事の無かった優しい雰囲気で緩く微笑んでて、綺麗だなって少し胸がドキドキした。
数秒見惚れてると、見惚れてんと早よ持ってけやってニヤニヤしながら風雅に言われ、慌ててトレイを手にする。
ここ最近は彼女を家でしか見てなかったから、こんな風に予想外に彼女と会うのは久しぶりで、それだけの事なのに胸がグッと苦しい気分になる。
僕に気付いてない彼女は、前と変わらないような雰囲気でそこに居て、彼女に何か心境の変化でもあったのかななんて、都合よく考えたりする。
それこそ仕事帰りにこうやって僕のバイト先に足を運んでくれるなんて、最近の彼女を思えば、やっぱり何か良い方向へ気持ちが向いてるんじゃないかって、そんな期待をしてしまう。
目が合った彼女の顔は、こないだまでの僕を伺うような不安そうな顔じゃなくて、僕が好きになった、いつかの君の緩い優しい顔だった。
軽く会話を交わしてキッチンへ戻ると風雅が相変わらずニヤニヤしてて「何笑ってんねん」って突っ込むと「良い雰囲気やったで？・・・捺香さん、何かあったん？」って返ってくる。
風雅の問い掛けを聞きながら捺香の方へ視線を向ける。
彼女はやっぱり何か嬉しそうな表情でアイスコーヒーを口にしていた。
「・・・わからん。・・・朝は特に変わりなかったと思うねんけど」
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あお(プロフ) - まなみさん» めちゃくちゃ嬉しいです！気持ちがコロコロ揺れ動く斗亜くんですが、最後まで楽しんでもらえたら嬉しいです！ありがとうございます。 (9月19日 21時) (
レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
まなみ(プロフ) - このお話が大好きで前作からまとめ読みを数回繰り返しています、、、！更新楽しみにしています！ (9月16日 19時) (レス) id: 5166b5aa5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお | 作成日時：2023年7月27日 13時
