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今から帰る
斗亜から来たメールを表示画面だけで確認したけど、なんでかトーク画面を開く事を躊躇う。
正直言うと、今、斗亜に会いたくない。
会ったら昨日より酷い事言ってしまうかもしれないって思うと、溜息しか出ない。
ずっと一緒にいたいのは私も同じなのに、会ったらきっとまた傷つけてしまう。
どうしてこんな事になるんだろう。
自分が斗亜を信じられない日が来るなんて思ってもなかった。
そして、そう思ってしまう自分が嫌で嫌でたまらなかった。
こんな私と付き合っていて斗亜の為になるんだろうか？
昨日斗亜が言ったように、もう離れた方がいいんじゃないか・・・。
頭ではわかっているけど、斗亜を失うなんて想像できなくて、手放せない。
純粋で透明な斗亜の笑う顔がいつだって私を元気にしてくれたのに、もうずいぶんと斗亜のそんな顔は見てない。
私が好きだった斗亜の笑顔を奪っているのは他でもない私自身な現実が、私自身に刺さって苦しい。
こんな苦しみから抜け出す方法を探し続けるけど、結局はくだらない自分自身にたどり着いて、また自己嫌悪する。
今日は仕事が休みだったのに、昼前に起きてから何もしていない。
色々思う事も考える事もあるのに何一つまとまらなくて、気付けばもう太陽はオレンジ色に変わって、夕焼けと薄い群青色に染まる空が私の心に哀しく映ったのは、太陽を吞み込んでしまうような薄暗い群青の空が、明るくて眩しい斗亜を悲しませながら吞み込んでしまう自分に見えたから。
「寝てんのか思った」
電気も点けないままの部屋に帰って来た斗亜の声が落ち着いてて優しくて、胸がキュッてなる。
メールも結局既読を付けないまま、斗亜が朝家を出た時から何も変わらないこの部屋で、寝てるわけでもなく、ぼんやりしてる私を見て、斗亜はどう思っただろう。
部屋の電気を点けながら「何か食べた？」って聞かれて、首だけ左右に振ると「腹減ってへん？何か作ろか？」なんて続くから、益々自分が情けなくなる。
なっちゃん？
聞こえた声に思わず目を見張る。
いつからか斗亜は私を下の名前で呼んでいて、なっちゃんって呼ばれるのは随分久しぶりのような気がする。
ベッドを背もたれに座ってる私の隣に立ってる斗亜をゆっくり見上げると、少し眉を下げて薄く笑ってる斗亜と目が合う。
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あお(プロフ) - まなみさん» めちゃくちゃ嬉しいです！気持ちがコロコロ揺れ動く斗亜くんですが、最後まで楽しんでもらえたら嬉しいです！ありがとうございます。 (9月19日 21時) (
レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
まなみ(プロフ) - このお話が大好きで前作からまとめ読みを数回繰り返しています、、、！更新楽しみにしています！ (9月16日 19時) (レス) id: 5166b5aa5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお | 作成日時：2023年7月27日 13時
