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今後好きになるかもって感覚も無いから、多分付き合っても好きにならない気がする。
やる事やっといて、すげー失礼なのはわかってるけど、本気で好きになる事ないのに付き合うのはもっと失礼な気がする。
結論が出た所でバスルームから出るとソファーに体育座りしてる彼女と目が合った。
その瞬間、彼女の顔が少しだけ歪んで苦笑いをされる。
「返事聞かんでもわかるような顔せんとってよ？・・・お試しで一カ月だけでもどう？」
「・・・俺が言うのもアレやけど・・・そんな自分の事安売りしんとき？・・・・俺は付き合えへんけど、可愛いと思うで？」
思った事を素直に言うと「・・・今後の参考にするから、なんで付き合えへんのか教えて？・・・何言われても、酷いとか言わへんし」なんて返ってきた。
何処にでも居そうな今どきのJKって感じに見えてた彼女は案外しっかりしてて、縋ってくるわけでもなく、メンヘラになってグズグズ言うわけでもなく、自分へのダメだしを要求してきて、何て返せば良いのか困った。
「なんでって・・・付き合いたいって思わへんから。・・好きなタイプやけど、それ以上の気持ち湧かへん」
「それって、もっと私の事知ってくれたら変わったりするもん？」
「えー・・・そら知らんよりは変わるかもしれへんけど・・・・正直彼女とか今いらん・・・俺の問題やし、あんたが悪いとかちゃうから」
面倒くさがりの俺が珍しく相手の話に耳を傾けて真面目に返事していて、彼女の事全然興味は無いけど気持ちがちゃんと伝わったから、ちゃんと返事しようって思った。
「風雅くんの気分の問題？・・・なら尚更試しに付き合ってみてよ？・・・無理に好きになろうとせんでええし・・何て言うか・・ちゃんと私の事知ってから振って？」
きっといつもの俺なら絶対に断ってる。
多分、今の俺は面倒くさいよりも寂しさや虚無感の方が勝ってて、誰かに傍に居て欲しかったのかもしれない。
紗綾の言う、俺の事好きって感情の本当の部分を聞くのが怖くて逃げた俺に、相手の中身を知れと言ってくる彼女が紗綾に見えて、人と向き合えって言ってる気がして、思えば自分が傷つくのが嫌で、いつも逃げてきた自分と向き合うチャンスなのかもしれないって、漠然とそんな事思った。
好きにならないだろうなってわかってて付き合っても時間の無駄な気もするけど、俺は彼女に「結果好きにならんくても文句言わんといてや？」って返事した。
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あお(プロフ) - ぴのさん» 好みの書き方みたいで嬉しいです！感情移入しにくいかと思いますが、全作品、固定氏名で書かせていただいてます。それで良ければ最後まで読んで頂けると嬉しいです。 (10月13日 20時) (
レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
ぴの - 文才がとても好みなのですが、名前変換はできないよう設定しているのでしょうか？ (10月13日 14時) (レス) id: 8b367529bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお | 作成日時：2023年10月11日 17時
