24 ページ24
・
「頑固じじいって事？結婚すんのは斗亜と捺香さんなんやから二人が良かったらそれでええやん？・・・・・・・ってわけにはいかんか」
テーブルに肘をついてる風雅が指先でシャーペンを遊ばせながら呟いていて、いつの間にか課題そっちのけで捺香の家族の話になるけど、根本的に何に対して最初から反対なのかもわからないし、捺香に聞こうにも、自分でなんとかするって言って家族の会話を避けるからあまり口を挟みにくい。
「・・・最初から反対なんよな。・・・相手どうこうじゃないんやな」
続いた風雅の言葉に「せやねん。俺がどうじゃないっぽいんよな。・・・・結婚自体が反対ってか・・・捺香の口調もどうせ無理って感じやってんなぁ」と返すと「ええとこのお嬢さんやのに今まで家族の介入無かってんな？・・・なんか勝手な俺のイメージやけど、ええとこの子って親過保護そうやのに以外やな」
風雅の何気ない言葉に思わず風雅の顔を見ると、肩眉を少し上げて「え？なに？」って少し身体を後ろに引いた。
「自分の思う通りにならな嫌な親やって言うてたから・・・自分の知らんとこで娘が勝手に結婚とか決めてたら？・・・・最初からあっさり良いよって言わんよな」
「まぁ・・・捺香さんのお父さんがどんな人かわからんけど・・話の流れ的にそう思えるな。・・・彼氏いる事も言うてへんかったんやろ？そらいきなり結婚するわー言うて承諾しそうな親には見えんよな」
そう、いきなりそんな話聞いて承諾しそうな親じゃないんだと思う。
ならもっと早い段階で僕が親に話してたみたいに、そういった話をしていたら良かったんじゃないかって疑問が湧いた。
頑固な親なら尚更・・・・でも、そんな事捺香はきっとわかってたんじゃないかと、ふと思った。
「仮に彼氏が居て結婚考えてるって予め言ってたとしたら・・・お父さんの態度は違ったんやろか？」
今まさに考えてた事を風雅が口にするから「いや・・・ちゃうと思う」って咄嗟に返す。
「わかってて言うてなかったんやと思う。・・・捺香、最初から親に黙って結婚しよう思ってたくらいやし・・・・」
言いながらふと引っ越しの時の会話を思い出す。
新居の契約の時、僕と捺香それぞれに保証人が必要で僕は親になってもらって契約書に署名してもらったけど捺香はいつの間にか誰かに署名してもらってて、親にわざわざ言わないって言ってたから、誰に頼んだの？って何気に聞いた時、身内とだけ言ってた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 89人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あお(プロフ) - ムカイさん» 読みたいって言ってもらえて嬉しいです！エピソード的な話を書いているのでまた読んでもらえると嬉しいです！ (2月29日 11時) (
レス) id: 7bac3fb1cc (このIDを非表示/違反報告)
ムカイ - この先のお話が読みたいです！！！ (2月26日 12時) (レス) id: 5e364bf0e0 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - ルーターさん» 感想ありがとうございます！次のエピソードも読んでもらえたら嬉しいです！ (1月19日 23時) (レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
ルーター - 続きを楽しみにしてます！頑張ってください！！ (1月9日 23時) (レス) id: 5e364bf0e0 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - monaさん» 続きが読みたいって思ってもらえて嬉しいです。もっといろんな作品を作っていくのでまた読んでもらえたら嬉しいです！ (12月6日 13時) (レス) id: 8b0beef4ed (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あお | 作成日時：2023年10月11日 16時
