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Aに出会った日から2日後。
俺はまたあの甘味処に向かっていた。
店の中に入る。
今日は男が1人。と、そいつの目線の先に…
実「…あ。」
そいつと目が合う。
『あら、不死川さん!また会えましたね!』
自分の横の椅子をトントン、と叩くA。
まぁ知らねぇやつと隣になるよりはマシかと思い、俺は素直に横に座る。
前は向かいに座っていたからあまり分からなかったが、Aと自分との体格差が凄い。
身長は、胡蝶くらいか。
Aをずっと見つめていた男は何を思ったのか慌てて目を逸らす。
恋仲だ、とでも思ったのか。それか、単に傷だらけの男に驚いただけか。
『見てください。今日はおはぎにしてみたんです。なかなか良いですね。』
笑顔でおはぎを頬張るA。
実「そうかよォ」
『不死川さんもあんみつ、どうですか?』
実「おはぎでいい。」
相変わらず会話は多くない。
しばらくそれぞれ無言でおはぎを食べる。
何故かその時間は苦痛ではなくて、むしろ心地いいと思えるから不思議だ。
しばらくすると、Aはコト、っと黒文字を置いて、俺を見る。
『不死川さん、おいくつなんですか?』
そう聞いてから、ハッとした顔になって、
『あ、失礼致しました。私は19です。』
名前を先に名乗れと言ったこと、気にしてるのか。
実「あん時はまだ警戒してただけだァ。別に気にしなくていい。」
そう伝えると、
『警戒されていたんですか…』
そう言ってクスクスと笑う。
その笑顔にはまだ少し幼さが残っていて、もうすぐ成人する女には見えない。
実「俺は21だァ」
『へぇ!案外近いんですね…不死川さん、もっと年上かと思ってました。』
俺はもっと下かと思ってたけど。
実「てめぇは童顔だなァ。」
『…!私、子供っぽいでしょうか…?』
実「顔はな。」
顔や表情は幼いが、立ち振る舞いはそこらの大人以上だ。
『1番直せないとこじゃ無いですか…』
そんなふうに、決して多くない会話をしながらおはぎを食べる。
おはぎも食べ終わり一息着いていると、Aが時計を確認した。
『不死川さん、私そろそろ帰りますね。』
もうそんな時間か
『不死川さんとお話していると、時間が経つのがあっという間です。またお話して下さいね!…では。』
確かに早いな、なんて。
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ロロ天Runa - ヤバッ、、、!最高ですね、はい、更新がんばってくださいね!!応援してます!! (2021年3月8日 20時) (レス) id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
yurirol0305(プロフ) - なしなつさん» 私も実弥さん最推しです!! (2019年10月31日 20時) (レス) id: 9e39a449bb (このIDを非表示/違反報告)
なしなつ - ハァァァァ尊い…!!不死川好きだわぁ… (2019年10月31日 20時) (レス) id: 737edd5ad9 (このIDを非表示/違反報告)
yurirol0305(プロフ) - 月さん» ありがとうございます!好きだと言っていただけて、嬉しいです! (2019年10月24日 0時) (レス) id: 9e39a449bb (このIDを非表示/違反報告)
月 - この作品が好きです。頑張ってください! (2019年10月23日 22時) (レス) id: 72108a1f6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yurirol0305 | 作成日時:2019年9月29日 23時