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昔から、何かと人に視線を送られた。
それは悪意とも善意とも、どっちともつかない興味・好奇心を含んだ視線。
まぁ、それはそうだろう。
人より整った顔をする幼馴染み、親の事故死、血の繋がらない親と兄・・・・________。
私だって、こんな立場の人がいたら好奇心や興味といった物を煽られるだろう。
幼馴染みは月永レオという。黄昏色の髪とエメラルドグリーンの猫目をしている少年で、無駄に顔が整っているのが気にくわない。
「Aっ!今日もルカに曲聴かせてあげるからお前も来いよ!」
だけど、そう言って私も合意も聞かずに、寂しい愚かな私の手を引いてくれる幼馴染みは、とても優しい。
『ねぇ、レオ.....もう消えたい、』
小学生でも、色々あったせいか、色々な言葉を素早く覚えることが出来た。
そんな同情を求めるような言葉を吐いた私をレオはずっと見つめる。
「.....馬鹿。......Aってホントに馬鹿だよな〜」
『?、......は?』
馬鹿馬鹿と言葉を吐いたレオは私の頬をぐりぐりと手でいじる。
おい、一応私女の子だよ。
何勝手に馬鹿にしてんだよ、馬鹿レオ。
「おれが勝手に動いて、勝手に行動してるだけ。
.......おれが勝手にAのこと巻き込んでるだけなんだからさぁ、別に気にしなくてもいいぞ〜?」
な、馬鹿なのはAだろ?そんなのも理解してないもんな?
そう言ってふにゃり、と言うレオは馬鹿である。
…ほんっとに馬鹿。
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ゆりりあ@追憶しんどい - 莉莉子さん» ありがとうございます!追憶見ながら書いてるのでしんどいのですが、頑張ってかいていこうと思います! (2019年4月7日 18時) (レス) id: b4acc91cdf (このIDを非表示/違反報告)
莉莉子(プロフ) - 続き楽しみです! (2019年3月30日 2時) (レス) id: 839bccc6ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆりりあ | 作成日時:2018年9月27日 15時