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【side．A】
Aの掌の傷が痛々しい。感覚が無くなるってのは、案外怖い事なんだと知った。
Aが自分自信で気付かぬ内に怪我を負って、気付かぬ内に取り返しのつかねェ事になるんじゃねェかと。
俺の手から、Aが零れ落ちちまったら。
思うだけで背中が冷える。
「にしても、味覚が無くなるって変な感じ」
「あ？」
Aは感覚が無くなった事は割り切ったらしい。次鈴の音を聞いたら絶対辺り探し出してぶっ殺す、と生気にあふれた台詞を吐いていた。
男勝りもいいとこだよなァ。ま、そこが
しかし、Aも頭は冴える女らしい。Aは疑問に思っていたらしい事をペラペラと喋り出した。
「味覚ってのは風味で感じる事が多いでしょ？風味は嗅覚じゃん。って事は、味覚って言うけど実際私がやられてんのは嗅覚じゃないかなって話｣
「え、は、……あァ？｣
「となると総悟君に見せて貰った資料で“五感”が無くなるって判断したけど、実際は五感て訳でもないのかも」
「…………はァ」
「そもそも味覚障害って亜鉛不足で起こる事なのね？鈴の音を聞いて亜鉛が無くなるなんて事有り得るのか分かんないし、となると神経がやられてるって線が妥当なのかな。唾液が分泌されてないって線もあるけど、まァ口は乾燥しないし、神経に何らかの障害が働いてるってなら感覚の障害も納得出来るかな。まァ天人が江戸にやってきた時点でご都合系は目に見えてるっちゃ目に見えてるし、どの可能性も捨てが難くはあるんだけど＿＿＿＿」
「いや長ェよ！！！」
まだ話が続くと分かり何とかストップをぶち込んだ。
何コイツどんだけェェェ！？長すぎたろ考察がァァァ考察系ユーチューバーですかァァァァ！！
…と、まァいつもの様にツッコミをぶち込むんスけどォ。
「え？いや私の考察ここからなのに」
「要らねーよ誰も読者見てねーんだよこんな長文！！見なくていいからね読者！！」
「いや〜私ワンチャン読者舐められてんじゃないかなって思ってさ、」
「読者に舐められるって何！？んな事あんの！？」
「頭いいってオーラ出しておこうかなって」
「何でだよつーか読者誰も舐めてねェから！！」
オイオイこんなつまんねェ話誰が望んだんだ…最近更新が遅れてたっつーのにまともな話書いてねェじゃねェか…もちっと凝ったヤツ来いってんだよ何サボってんだ…
第二十訓 思い出せそうで思い出せない事はよくあるのに結局思い出すという結果になる事はそんなにないから嫌だ→←．
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作者名：黒胡桃 | 作成日時：2023年5月6日 14時
