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ページ8

【side.A】




「包帯は?」


「あ、くれる?ありがと」


「ん」





取り敢えず傷口を洗って止血して、畳の血を拭く。銀時は私の包帯を取りによっこらせ、と立ち上がった。





「新八と神楽が包帯買ってくれてたんだよな…何処にあんだっけ……アイツら俺がすぐ怪我するからって五月蝿くてよ」


「へえ、いい子達じゃん」


「賑やかな馬鹿しか居ねェけどな」


「……なんか、いい家族持ったね、銀時」





はたと銀時の足が止まる。私だって敢えての「家族」ワードチョイスだ。銀時は私の言葉を脳で反芻させるように少し止まって、何か言おうと口を開けたり閉じたりした。

それから結局首を揉んで、小っ恥ずかしそうに「……そうかもな」と言った。


……やば。不意を突かれた。
いや、その顔は、…反則でしょ。



こんな顔するなんて。普段は絶対しないのに。

銀時がちゃんと“家族”と幸せに過ごせてるって事だよね。その事実が堪らなく嬉しい。あの二人には感謝してもし切れないな。


銀時に万事屋があって良かった。本当に、本当に。





「でもホント、お前すぐ怪我するから。新八君達の言い分は正しいよ。無茶すんなって言っても聞かないし」


「そりゃオメーだろーが。どの口が説教垂れてんだよ。…ホラよ、包帯」


「ありがと」





銀時に手渡された包帯を左手に巻き付けていく。銀時はその様子を見ながら、「で、今度は感覚が無くなったってマジ?」と言った。私は歯で包帯を引っ張り、慣れたようにそれを縛って銀時に答える。





「うん。この傷も痛くもないし、包帯の感触も分からないもん」


「あー、成程な。じゃ、マジで総一郎君に見せて貰った資料通りってワケか。鈴の音も聞いたんだよな」


「多分ね。だからトリガーは鈴の音で間違いなさそう」





舌を口の中で回してみて、痛みを感じない皮膚を抓って、溜息を着いた。




┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
更新が遅れてしまってすみませんでした!!!


私生活が死ぬ程忙しいです。どなたか私の愚痴を聞いて欲しい。皆さんは最近如何お過ごしですか?

皆さんもせめてこちらの作品ではゆっくりしていって下さいね。高評価待ってます!!!!

.→←第十九訓 才能は見せびらかしてなんぼ



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作者名:黒胡桃 | 作成日時:2023年5月6日 14時

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