【刀剣乱舞】男性苦手な女刀剣ちゃんは…

誓の過去 ページ18

霊天誓は、小学生の時は幸せだった
友達もたくさん居たし、成績も良かったし、運動も得意だったから、先生からの期待も厚かった。でも、それは“良い子”を演じていただけ。
本当の言葉を隠し、嘘を吐いた。
苦しかったが、耐えた


誓は中学生になっても、ずっとそうなると思っていた。そうしようと思っていた。


しかし、中学生になって1ヶ月。ある日、幸せは消える
誓は、ナニカが見え始めた。
友達にも、先生にも見えないナニカが。
片目だけだが見えた。
怖かった、怖かった。自分が。
日に日に見えやすくなっていく。


見え初めて3ヶ月。夏。

片目の、ナニカが見える方の目の色が、紅く変色していた。
親は怯え、気味が悪いと言って、誓に近づかなくなる。
友達は言った
“バケモノ”、“死ね”、“消えろ、死神”。
その言葉は、誓の心に深く深く深く、深く、
刺さった。

殴られた。
蹴られた。
切られた。
水をかけられた。
物を壊された。
物を投げられた。




泣いた。
泣いた。
泣いた。
ずっと。
ずっと。
ずっと。


先生には、嘘をついた。
先生だけは、味方であってほしかったから。
昔のように、あたかも“良い子”のように、
演じた



両親は周りからの酷い行為に耐えられなくなり、
自ら命を絶った


だから、皆がまた言う。“死神”。


高校には、行かなかった。いや、行けなかった。




いっそ、死んでしまおうか？
その方が、ずっと良くないか？




狭い部屋で、ずっと考えた。






17歳、春。




ナニカが見える＝霊力がある。



ということは、審神者にならねばならぬ存在。

もちろん、誓の家にも政府の役人が来た。
誓は断った。
しかし、霊力が非常に強いため、政府だって、諦めない。
土下座までしてきた。
さすがに土下座はやめてほしいと、誓は、しぶしぶ審神者になった。

審神者になり、早1年。
誓は18になった。
誓の本丸は亀甲以外の全振が揃った。


さすがは誓の霊力。

初期刀は山姥切国広。
初鍛刀は、燭台切光忠だが、
1ヶ月もする頃には、レア刀が揃った。




誓は、最初は刀剣を嫌っていたが、日に日に仲良くなっていき、笑顔も増えた、


でも、本当の言葉は言えなかった。
何故だろうか？信頼している。幸せ。なのに何故だろうか？





わからない。









でも、それは変わった。









Aと出会い、変わった。

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