割れた時の教え方 ページ24
____……やっちまった。
____…やっちゃった。
ぱき…っ…と悲しき音を立てて、中也君と太宰君の肘付近にあった筈のマグカップが哀れな姿として散っています。
双黒は相手の髪、胸元を掴んだ体制で思考を一時的に止めて視線を割れたマグカップへ向けています。
貴方が大切に扱っていることを日頃共に過ごす彼等は知っています。
「……やっちまった」
「…やっちゃった」
二度云う程彼らの心境は荒れていました。
次に云う言葉といえば……
「君が悪い」
「手前が悪い」
はぁ!?何でよ!と太宰君は自らを掴む胸元にある中也君の手首をぎりっ…と握り返します。
何時もよりも力が強いようですね。
「ドリル終わらないからって僕に頼み込む姿勢がなってなかったもの」
「誰が犬みてぇな芸するか!
手前が生意気な事を云っているからAが頭を抱えるんだぞ!」
「何故此処でAが出てくるのさ!
中也だって穴の空いた壁を誰が直してると思ってるのさ!」
中也君は自らの髪を掴む太宰君の手首を掴み、力を加えます。
ミシリと太宰君の手首から嫌な骨の音が聞こえ、途端太宰君は痛みのあまり口許を歪ませます。
中也君の蒼くて怒りの籠る目が太宰君を睨みます。とても鋭いです。云うならば、殺意にも届きそうですね。
「首領の金でAが修繕しているくらいは知ってる!
手前は包帯を買い込むAを見てるか?
店で手前が呑気に会計を待っている間、
周囲から異質な目で見られてるんだぞ!!」
「…っ、」
一瞬中也君の言葉に目を見開いた太宰君。
本当にそれは一瞬のことで心苦しそうに顔を歪ませました。
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聖良(プロフ) - 初コメ失礼します。この作品とても好きです。更新頑張ってください。ずっと応援しています。 (2023年1月15日 11時) (レス) @page47 id: 6b3156758f (このIDを非表示/違反報告)
白氷(プロフ) - 三斗(トリップ願望者)さん» ゆっくり更新ですが、気長に待ってくださると嬉しいです…!ショタは永遠です。これからも【双黒の育て方】をよろしくお願い致します! (2022年8月15日 21時) (レス) id: 390407dfce (このIDを非表示/違反報告)
白氷(プロフ) - まるさん» お久しぶりです。なかなか更新できる時間が少なく、更新を滞っていました……全部見直してくれるだなんて本当に嬉しいです。更新気長に待って下さい…! (2022年8月15日 21時) (レス) @page45 id: 390407dfce (このIDを非表示/違反報告)
三斗(トリップ願望者) - また更新してほしいです。推しのショタって神ですよね(´∀`*)ウフフ (2022年7月30日 1時) (レス) @page43 id: 50d700a5ed (このIDを非表示/違反報告)
まる - お久しぶりです!最近はなかなか更新の連絡がないので少し心配でした(-_-;) いま、全部見直してきた所なんですが、やっぱり神ですね。死ぬほど神です。更新永遠に待ってます (2022年7月4日 23時) (レス) @page43 id: 5775e80e82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白氷 | 作成日時:2021年10月23日 17時