【文スト】双黒の育て方。

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｢Aがそんなの着るわけないでしょ。もっと品がある優雅な……そう、こんなのとか｣




｢手前の趣味丸出しじゃねぇか！肌の露出多いだろ！？｣



｢もっとクールなのはね……｣




｢やめろやめろやめろ！検索に出すワードじゃねぇぇ！｣










顔を真っ赤にさせて太宰君が見せる携帯の画面に叫ぶ中也君の声が響きます。







彼らは商店街を歩き回りましたが、納得のいく品が見つからず公園のベンチに座って各々検索しているようです。







中也君はブランドショップのサイトを開いている携帯を片手に頭を抱えます。








”あまりにもイカれている”





其れは隣で健全とは思えない服やら提案してくる太宰君の事です。








”太宰さん…ッ！？”




”いやまじかよ”




”……若さは健康だな”








見張りの男達は女性陣である二人から双眼鏡を取り上げ、持っていた為に画面をがっつり見てしまい、卒倒しかけたとかはさておき。









｢うーん……着させる前にビンタされそ…｣






｢当たり前だろうが。あんなの着てみろと喜んで着る奴が居るか。其こそ拳骨の二の舞だ｣




｢拳骨は厭だな。…服は駄目だ。んー……Aが好きなもの……一緒に居る時間は多いのに、見当がつかない｣








これ好きだな、と貴方が言葉にしている事さえ無い為に悩むわ悩む太宰君。


隣の中也君は提案します。








｢好きなものじゃなくて、彼奴が笑顔になるものにしたらどうだ｣




｢……｣




｢俺にしては良い判断だろ｣







どや顔の中也君に対して鼻で笑う太宰君。












｢僕も考えていたことさ｣

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