参拾 ページ31
⚠会話ばかりなので名前表記します
与謝野先生は会議室に皆を集めてくれた
『まず…先日の事件の犯人は喰種というものです』
谷「喰種？」
『簡単に言えば人喰いの化け物です
喰種の主食は人肉…それ以外では水か珈琲しか飲めません』
賢「人喰い…」
与「人間の食べ物は食べられないのかい？」
『喰種と人間は舌の作りが違うので、人間の食べ物は吐くほど不味いです。加えて消化、吸収も出来ないので食べるの体調を崩します』
国「必然的に人肉を食うしかないのか…」
『……却説、お察しの方も居ると思いますけど、私も喰種です』
社長、乱歩さん、太宰さん以外の人は皆目を見開いた
敦「えっ…で、でもAさんサンドイッチ食べて…」
『喰種は自分が喰種だとバレないように「人間の食べ物を美味しそうに食べるフリ」をします。それが一番やりやすいのがサンドイッチなんです。因みに私はいつも食後に吐いてます』
敦「そ…そんな…」
国「ならばAはいつも人肉を食べていたのか？」
『いえ、私は探偵社に来てからは食べてません。基本喰種は一度の人肉の摂取で一ヶ月ほどは何も食べなくても支障はないです。逆に長期間摂取しないでいると飢餓状態に陥り、自我を忘れて暴走します』
敦「探偵社に来てからって……なら、もうすぐ一ヶ月じゃないですか！」
太「しかも芥川の時やさっきの事もある…Aちゃん、今結構しんどいんじゃない？」
『……いいんですよ。それは今夜なんとかするので』
国「なんとかって…まさか」
『あぁ、大丈夫です。私は人を殺して食べた事はありませんから
いつも自ら命を絶った人や道端に放置されてる食べ残しを頂いてます』
国「それも駄目だろ…」
『…しょうがないじゃないですか。貴方達だってそうでしょう？
普段何を食べてるんです？動物や植物の命を頂いているでしょう？私達喰種はそれが人肉なだけです』
「「……」」
乱「なるほどねぇ」
『…乱歩さんはどこまで分かってました？』
乱「君が別世界から来た事と、人間じゃない事くらいかな。なんで死体を避けてたのか疑問だったけどそういう事か」
『……別世界？』
乱「あれ、もしかして分かってなかった？喰種なんてものはヨコハマだけじゃなく、世界中の何処にもいない
だとしたら、君は別の世界から来たんだ。そしたら戸籍が無いことにも納得が行くしね」
あぁ、そういう事か
それなら死んだ筈なのに何故か生きてる事にも納得がいくかもしれない
さすが名探偵だ
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作者名：やきなす | 作成日時：2020年11月10日 11時
