〜２５、選んだ道〜 ページ28
私は走った。
持ち前の俊足を総動員して、犬の方に走った。
骸の方に走って、彼を突き飛ばす。
そのまま、腕をかませた。
あ 「いっ！」
かまれた腕は、ジンジンと熱を持つ。
緑色の制服が赤く染まる。
あ 「これが僕の、進む道だ！」
絶対に、嫌だ。
暴力でしか解決できないなんて、そんなの嫌に決まってる。
木 「日辻、さん」
あ 「怖い思いさせてすいません、木我羅先輩。そちらには行かせませんから、安心して戻って下さい」
そういって、苦しいのを隠して、笑う。
骸の後ろに立って、私は走った。
新国道の傍まで走ってから、私たちはへたり込んだ。
あ 「・・・大丈夫でした？」
木 「ありがとうございました、日辻さん」
息を切らせた骸は、私に向かって頭を下げた。
木 「日辻さん、すごくカッコ良かったです。あの足の速さとか、僕をかばってくれたりとか」
あ 「・・・ゴメン。やっぱり君はこの戦いに関わらないでほしい。君が、傷付くところなんて、見たくないんだ」
木 「え・・・？」
あ 「正義って、暴力なのかな？強いものこそ正義だって言うのは、独裁者がやることだよ・・・。これからの僕の行動を見たら、君は僕に幻滅するかもしれない」
だから、
私の人生を狂わせないでほしい―――。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
犬 「で、なんでこんなことしてるんれすかねー？」
骸 「楽しいからですよ。少しこの世界を楽しみたいじゃないですか。久しぶりに外に出られたんですから」
２人は考える。
この人が捕まるのは――――と。
骸 「二人とも、心配しないでください。本来の目的の方もちゃんと進めますから」
千 「ですが・・・」
骸 「まあ、あんな行動に出るとは思ってもいませんでしたがね」
骸の脳裏には一人の少年が浮かんでいた。
自分よりも小さく、少女のような華奢な体で犬の一撃を受け止めた少年。
痛いとわめくのではなく、木我羅の心配をした、日辻直人。
骸 「面白くなりそうですね」
そう言って、骸は笑った。
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霧の守護者 - ヤバい めっちゃ面白い！！(≧∇≦)()(σ≧▽≦)σ (2018年2月11日 17時) (
レス) id: 85a4490bed (このIDを非表示/違反報告)
ヒスイ生徒Ａ(プロフ) - ありがとうございます！小説版に出てきた『日辻』があまりにも悲惨だったもので・・・。思わず書いちゃいましたｗｗこれからも応援よろしくお願いします！ (2016年3月30日 15時) (レス) id: 69dfeae84d (このIDを非表示/違反報告)
きたにゃん(プロフ) - 初めまして！最初、題名を見た時は 羊？っていうか動物！？とか勝手に思っちゃってたんですけど（笑）すごく面白いです！更新楽しみにしております これからも頑張ってくださいね (2016年3月20日 15時) (レス) id: dabed5a637 (このIDを非表示/違反報告)
ヒスイ生徒Ａ(プロフ) - 和堂 桜さん» ありがとうございます！これからも応援よろしくです！ (2016年2月6日 17時) (レス) id: 69dfeae84d (このIDを非表示/違反報告)
和堂 桜(プロフ) - 初めまして！この作品とっても面白くて思わず評価しちゃいました！（一番右端)更新頑張ってください！（お気に入りも・・しちゃいました） (2016年2月2日 21時) (レス) id: 3721faa57b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒスイ生徒Ａ | 作成日時：2015年4月3日 19時
