【twst】今宵、悪役たちと。Ⅱ【mfmf】 (ページ20)

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オーディション当日。

審査はルークさんとヴィルさんらしい。

自分の歌に自信がないわけじゃない。むしろ、あれだけの曲を今に至るまで作曲し、全ての曲が国内で高い評価を得てるんだ。音楽の才能はあるって、そう思ってる。

でも、ダンスやパフォーマンスには、あまり自信はない。

絶対落ちたくない。選ばれるのはたったの7人。その中に滑り込んででも入りたい。

そう、闘志を燃やしているのは僕だけではないようで。

そらるさんの目が、見たことないほどギラづいている。

そういえばそらるさんは、宮廷音楽やオーケストラ、近代音楽などの曲を作る作曲家のお父さん、世界でも活躍している歌手のお母さんがいるって言っていたような。

でもそのせいで、親といれた期間なんてろくになかったって言ってたな。もしかしたら、その両親が見るかもと思って…

そう考えていたら、そらるさんにも通って欲しいって、そう思った。

そして、ヴィルさんの次！という声が聞こえて、ボールルームの中心へと急ぐ。

「ムシュー・プリンス。軽やかな身のこなし、愛らしい歌声。その全てが魅力的で、華やかだ！ボーテ！100点！」

「…この中だと一番華があって品がある。ダンスに少し難ありだけど、歌でそれをカバーできている。」

そして、そらるさんの番。

「ムシュー・キング。自らの妖艶な声にピッタリなニヒルな表情。いつまでも見ていたくなるね、美しい…。ボーテ！100点！」

「アダルティックではあるけれど、高校生らしい初々しさも残していて、絶妙なバランスね。歌もダンスも安定している。」

…！よ、よかった…

きっとこれで、2人揃って合格だ…！