五条先生の奥さん ページ5
釘崎
「ぇ、じゃぁ伏黒は知ってたってこと！？」
伏黒
「まぁ、先生との付き合いは2人より長いからな」
昨日、家入さんの研究室で偶然会ったオネーサン
五条先生の奥さんだと聞かされたが、俺の頭からずっと離れない…
今日も授業が終わり、教室には俺ら3人だけ
俺は机に突っ伏して頭を抱えた
虎杖
「知ってたならもっと早く言えよ、教えろよ…
俺、昨日ホントに一目惚れしちまったかもしれねぇのに…
知ってたらこんなことには…」
悟
「知ってたらこんなことに、とは？
悩みがあるならいつでも聞くぞ、若人たち」
ぬっ、と俺の背後から気配なく現れて声をかけてきたのは五条先生
虎杖
「のぁぁぁ！びっくりしたぁぁ」
伏黒
「相変わらず神出鬼没ですね」
釘崎
「っつーか、今大事な恋バナ中なんだけど？」
悟
「なにそれ気になる
僕も混ぜてー」
やめてくれよ、釘崎
ってか、わかってて言ってるよな、目がニヤついてる
しかも、先生も絶対に察しがついてるよな
ぁー、もう、逃げたい…
伏黒
「2人が、先生が結婚してたことを知らなかった、って話です」
悟
「ぁ、そうなの？
言ってなかったっけ？
でもまぁ、わざわざ僕既婚者ですなんて言わないじゃん？」
まぁ、確かに…
伏黒
「で、2人が先生の奥さんがどんな人か気になるって言ってたんです」
伏黒、うまく話を逸らしてくれた、サンキュー
こーゆーとこ、釘崎とは違うよな
伏黒
「で、虎杖が先生の奥さんに一目惚れしたって話をしてました」
…ぇ、それ、言っちゃった…
…言うか、普通…
言わないよな…
…やっぱ、伏黒は伏黒だ…
一瞬、先生の口元から笑みが消えた
…あれ、なんか地雷踏んだ…？
けど、それも一瞬のことだった
すぐにいつも通りの先生に戻った
…さっきの一瞬の重たい空気感、なんだったんだろう…
悟
「そっかぁ、惚れちゃったかー
わかるよ悠仁！
でも、Aは僕の奥さんだから、ダメだからね」
虎杖
「わ、わかってますよ！
ただ、昨日初めて会って、綺麗な人だなって思っただけで
他に深い意味はないんで…！」
俺の背中をバシバシ叩く先生は、いつもと同じようだけど、なんだか少しカラ元気というか…
奥さんのこと、あまり聞かれたくなさそうな感じがした
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作者名：神奈月 | 作成日時：2024年1月20日 23時
