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BARでの偶然 ページ7

場地さんの従兄妹だという、場地Aが店に来た日から数日経った

また来たい、と言っていたけど、それから一度も来ていない

あの日、彼女を追って慌てて店を出た一虎くんも、翌日には普通に勤務していて、特に彼女の話をしてくるわけでもなかった

あの後、どんな話をしたのか、何があったのか、そもそも2人はどうゆう関係なのか、俺にはわからない

ただ、今日も来なかったな、となぜか落胆する毎日を送っている

仕事が終わったが、なにかを食べたいという気分でもない

昼休憩、今日は慌ただしくて遅い時間だったしな…

明日は休みだし、久しぶりに行きつけのBARに行くことにした





店に入ると、まだ人はまばらだった

こういった店に人が集まるには、少し早い時間だ

いつも座ってる1番端のカウンター席には先客がいて、その女はスマホで電話をしていた

俺のお気に入りの席だったのに…

しかもこーゆー店の中で電話なんてすんなよ、と心の中で悪態をつく

仕方なく、お気に入りの席から2つ離れた席に座った

マスター
「久しぶりですね
 しかもこの時間に来店されるのは珍しい
 いつも席、空いてなくてすみません
 彼女もうちを贔屓にしてくれてて、あそこが指定席なんですよ」

千冬
「あ、いいっすよ、俺はここで」

何にします?

と聞かれたから、いつもの、と答えた


??
「もちろん、次のプレゼンも抜かりなく準備してますから。
 はい。必ず商談成立させます。」

すげー、キャリアウーマンなセリフだな

なかなかあんな自信持って言えねぇよ

マスター
「ははっ、相変わらずですね。
 仕事に専念もいいですけど、少しは肩の力を抜かないとダメですよ。
 そろそろ彼氏でも見つけて、プライベートも充実させないと。」

??
「ぅー、別にいいんですよ…
 場地A、仕事に生きると決めてますから」

ん…?

場地A…?

お気に入りの席の方をよく見ると、あの日、突然店に来た彼女だった

A
「もぅ、ここのとこ忙しくて自分の時間なんてないし…
 それはそれで充実してますけどね
 この前はもう10年以上会ってない幼馴染に偶然会っちゃうし…
 おかげで一目惚れした黒猫ちゃんには会いに行けないし…」

千冬
「場地さん…」

A
「ぇ…?
 ぁっ、あのペットショップの…
 松野さん、ですよね…?」

彼女顔を上げて、視線が合った

またあの日みたいに、時間が止まった気がした

8→←許せないのはわかってる



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神奈月(プロフ) - 凍ったライムさん» ご指摘ありがとうございます。気付かずに申し訳ありませんでした。早急に対応いたしました。 (2022年9月25日 16時) (レス) id: 4cb915c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
凍ったライム(プロフ) - コメント失礼します、オリフラついたままになっていませんか? (2022年9月25日 15時) (レス) id: 946d60cede (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神奈月 | 作成日時:2022年9月24日 15時

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