話したい17【桃】

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まぁ、寝てるだろう。
そう思ってシャワーを浴び終えてベッドルームへ向かうと、暗闇の中で体を起こしているA。


こ「何？寝なかったの？」

「…ころちゃぁ…。」


声が震えている。


こ「なぁに。」


優しい声を心掛ける。
Aの隣にそっと腰を下ろせば、袖をくいくいと引いてくる。


「思い…出しちゃって…怖い…一緒に寝よ…？」


髪の毛乾かしてないけど…まぁいっか。
Aを奥に押しやって、隣に体を横たわらせる。

今日くらい、そう何度も思ってきたが、本当に今日くらいは目一杯甘やかしてもいいだろう。


こ「A、おいで。」


ぎゅっと回された腕は、眠い人間と思えないほど力が込められている。
そりゃ怖いわ。


こ「Aは頑張った。頑張ったよ。ちゃんとできた。」


でも、忘れる、という選択をしたなら、そのことを言及するのは間違いだ。


こ「A、疲れるとすぐ熱出すから。だめだよ、ちゃんと寝なきゃ。」

「んっ…。」

こ「明日ちゃんと学校行かなきゃいけないからね〜。」


話しているうちに、回されていた腕の力が弱くなる。
少し離れて顔を見たら、穏やかな顔をして眠っていた。
頬に触れてみる。
柔らかいその頬に、何度涙が流れた姿を見てきただろうか。
“傷“がつけられなくて本当よかった。


こ「おやすみ。ちゃんと眠ってね。」


忘れればいい。
忘れてしまえば。
楽しい思い出だけ、残してくれればいい。


こ「A、今日は楽しかった？」


返事はない。
代わりに穏やかな寝顔に安堵した。

ー・ー・ー・ー・ー・ー
本当はなかったはずのページ。
一個前が長すぎて急遽作ったので、まだ読み返しもしていません。そのうちサイレント修正かましますね！

17です！本当書き始めのころんくんの〜のところ、いい加減どっかと被ってる気がします。ごめんなさい。
17も楽しく、マイペースに更新していきたいと思います！お付き合いいただければ、そして更に楽しんでいただければなお幸いです。よろしくお願いいたします。
そして、やっと学祭編終わります。

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