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A side

さとみくんに驚かされたせいで、いつも通りの声が出る。
途中で寄ったコンビニも、人気が少なかったおかげで、少しくらいは声が出た。

今まで話せなかったこと、溜め込んでたこと、スルスルと会話でつながっていくことに喜びを感じた。
輪の中に混ざれていることも。
慣れなくて、まだ話そうとした時には会話の流れが変わっていたり、なんてこともあるけど。

とはいえ、ふとした時に話すことを意識してしまう。
その緊張をほぐす様にお酒に頼る。
ダメなのはわかっているけど、みんなとお話ししたい。
Aだってお話ししたい。
もっと もっと


さ「Aちゃん、もうダメ。」

「…やぁっ。」


私が飲む理由をわかっていながら、さとみくんは許してはくれないらしい。
取り上げられたグラスに必死に手を伸ばすが、さとみくんの隣にいる莉犬くんに私のグラスは手渡されてしまった。


「莉犬くん…。」

さ「莉犬。」

り「えぇー…。」


さとみくんは飲んでるのにAはダメなんておかしい。
困った莉犬くんはお酒と私を交互に見る。
私も負けじとじっと莉犬くんを見つめた。


こ「A。水。」


私のグラスに入った酎ハイを莉犬くんから奪って飲み干しながら、新しいコップを差し出すころちゃん。


「おかえり。」

こ「ん。ただいま。」


いつもみたいに触れてくる手は外にいたからひんやりと気持ちいい。


こ「早く飲んで。」

「…おさけ…。」

こ「脱水になるよ。」


無理矢理コップを口に当てられれば、もはや飲むしかなく、諦めて水を喉に通す。
ツーンとくるものもなく、無味無臭。
なんも酔わない。
冷静になってしまうだけだから飲みたくなかった。


こ「拗ねんなよ。頑張ったのわかってるから。」

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作品ジャンル:恋愛
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唯凛(プロフ) - 友達に腹黒ドSサイコパスと言われた…さん» コメントありがとうございます!こんな拙い文章でも読んでいただけるだけで嬉しいのに、好きなんてめちゃめちゃ嬉しいです…!ちまちまと書いていきますので、これからも読んでいただけますと幸いです(^^) (2022年2月2日 20時) (レス) id: 1a2f301bb5 (このIDを非表示/違反報告)
友達に腹黒ドSサイコパスと言われた… - こんにちは!更新されてる!大好き過ぎて…いや、『愛してる』って告白したいくらいこの作品好きで、毎日のように確認してました!グヘ、グヘへ〃´∀`〃((殴⊂`д´⊂これからも応援してます!!更新ゆっくりで大丈夫なので頑張ってください! (2022年1月31日 23時) (レス) @page47 id: 95427cdf5c (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - らいか。さん» コメントありがとうございます!無駄に長くなっているのに見返していただけてるなんて…!!まだまだ続きますが、読んでいただけたら幸いです。楽しんでいただけるものを書けるように頑張ります!! (2022年1月24日 18時) (レス) id: 7d79fc65fd (このIDを非表示/違反報告)
唯凛(プロフ) - ぽわさん» コメントありがとうございます!大好きなんて言っていただけてとっても嬉しいです!読んでいただけるだけでも嬉しいのに、コメントいただけて本当嬉しいです。励みになります!かなりのんびり更新になっておりますが、これからも読んでいただけたらとても嬉しいです! (2022年1月24日 18時) (レス) id: 7d79fc65fd (このIDを非表示/違反報告)
らいか。 - こんにちは!この話大好きです!更新ないときも今までの見返してずっと待ってますね!これからもよろしくお願いします!頑張ってくださーい! (2022年1月23日 7時) (レス) @page45 id: 843b3dd826 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:唯凛 | 作成日時:2021年11月2日 6時

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