話したい7【桃】

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A side

れいら「じゃあ今日は帰ろうか。」

『まだ2コマ目なら間に合うよ？』

れいら「今日は帰ろ。」


れいらちゃんに押されて、思わず頷く。
人生初めてサボりだ。


れいら「ころんくんに連絡しな？迎えに来てもらった方がいいよ。」


言われるがままにころちゃんに連絡を入れたら、直ぐに迎えに行く、って返事がきた。
サボったから怒られるかな、と思ったけど、朝も辛かったら帰っておいで、って言ってくれていたなぁ、と思い出す。
ちょっとホッとしてる自分もいて、自分が思っている以上に疲れが溜まっているのかもしれない。
八つ当たりしちゃって、余計にれいらちゃんへの申し訳なさが募る。

れいらちゃんと二人でころちゃんがくるのを待つ。
れいらちゃんはいつも私と一緒に待っててくれる。
多分、何かあった時私が対処できないから。
そんなこと、気にもしないようにれいらちゃんはバレンタインのレシピを漁る。
自分たちでいうのもなんだが、専攻してるだけあって、お菓子作りは得意だ。
でも、あんまり凝ってない方が、手作り感がでるのかな？
そういった駆け引きはわからない。


こ「なーに見てんの？」

れいら「うわあ！！」

こ「イヒヒ。来るってわかってても気付かないと驚くでしょ？」

れいら「…っと、リスナーで遊ばないでください。」

こ「れいらちゃん面白いんだもんwで、何見てるの？」


ころちゃんに開いてたページを見せる。


こ「あー、バレンタイン、近いもんね。今年日曜だしなーくんなんか考えてんだろうなぁ…嫌な予感。」

れいら「楽しみにしてますね！」

こ「バレンタインって普通女子が作るもんでしょ！？僕もらう側だし。知らん。やらん。」


ころちゃんの分、今年もちゃんと作るよ？
そう思って袖を握る。
わたしの方を見て、優しく笑ってくれた。


こ「ん。楽しみにしてる。」


頭を撫でてくれた。
ころちゃんに触れてもらうと、じんわりあったかくなる。
守られてるな、って思うからかな。

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