異変 ページ38
翌日朝。いやー、今日もいい天気だな！！こんな日にはぜひ道行くカップルたちに初々しく手繋ぎとかして欲しいよね。
『んー、ゲームにそういうイベントないのかな？あったらガチで推す』
そんなことを呟きながら昇降口で靴を履き替えていると、後ろから朗らかに声をかけられた。
ut「Aちゃんやん、おっはー」
振り返ると、そこに立っていたのは鬱だった。うん、いやまぁ声でわかってたけど。
『軽薄色白モヤシ眼鏡じゃん、おはよ』
ut「何や君僕のこと嫌いか」
冗談だって。別に嫌いじゃないよ、普段我々部の皆に言われてる形容詞を集めてみただけだよ。
『そんなわけないでしょ、部員なんだから』
連れ立って教室目指して歩き出すと、また別の奴の声がする。
sha「おーいAと大先生！おはよう！」
シャオロンが勢いよく手を振って寄ってきた。
ut「ｼｬｵﾁｬﾝ…」
sha「うっわ朝から嫌なもん聞いてもうた…ＳＡＮ値チェックや、Aダイスちょーだい」
『100は流石にないけど六角鉛筆ならあるわ』
ut「え、1d6でＳＡＮ値チェックするん」
とてつもなくくだらない話をしながら教室のドアを開け、中に入る。その途端目に飛び込んで来たのは、
「えーー、そうなのぉ？コネシマくん面白ぉい！」
kn「そうか？」
信じられない光景だった。私たちは頭を寄せてヒソヒソ話をする。
sha「何でコネシマがあいつと話してんねん」
『いや、本来のゲーム展開としてはあれがあるべき姿でしょ』
ut「ちゃうねん、シッマがってとこが問題やねん」
どういうこと？いいんじゃね、漸くコネシマがヒロインちゃんに興味を示したってことなら。
sha「大体、あいつ普段から遅刻ギリギリのクセに何で俺らより早いねん」
ut「ってかシッマの顔見てみ？ばり怖いねんけど」
鬱に囁かれて、そっとコネシマの方を窺ってみる。いやぁ流石イケメンだな！笑顔が眩しい！…と、思ったのだが。よくよく観察してみれば、あれは…
sha「目ぇ笑ってへんな」
『むしろあんな近距離にいるヒロインちゃんは何故気づけない』
sha「見る目がないんやろ」
『どう聞いても攻略対象が言っていい台詞じゃなくて草』
作り笑い。一見自然なイケメンスマイルなのだが、じっと見ていると目の奥が笑っていないのがわかる…イケメンの作り笑い程怖いモノはないな。暫くそうしていると、ヒロインちゃんが私と目を合わせてニヤリと笑った。
『強奪しに来たってか』
友達の話は有耶無耶になったままだってのに。
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ゆうり(プロフ) - 梟の飢ル雨 キルウさん» あらーーありがとうございます！！投げキッスで返しますね(？) (2020年11月18日 22時) (
レス) id: 5789c02b18 (このIDを非表示/違反報告)
梟の飢ル雨 キルウ(プロフ) - あぁー…好きです。（フラれる自信アリ） (2020年11月18日 21時) (レス) id: ef849ddc1e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり(プロフ) - ゆずのさん» ありがとうございます！！うあーー途中で人差し替えたら台詞変えるの忘れてました……修正してきます (2020年10月18日 20時) (レス) id: 5789c02b18 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずの(プロフ) - 素敵な作品で、楽しく読ませていただいてます！ただ、htさんは関東勢なので関西弁話しているのは違和感…。 (2020年10月18日 20時) (レス) id: d277476c39 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり(プロフ) - 暇人な名無しさん» なるべくコンスタントに更新していくつもりですので、気長にお待ちいただけたらと！頑張ります！！ (2020年10月13日 17時) (レス) id: 5789c02b18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうり
| 作成日時：2020年9月30日 19時
