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kn「ﾁｯ、何で俺らが得体の知れない姫君の所に遣いに出されなあかんねん…」
そう言ってコネシマは舌打ちをする。その隣を歩きながら、ゾムがつまらなそうに欠伸をした。
zm「仕方無いやん、外交に近い感じやろ」
kn「ならオスマンで良かったやんけ」
zm「マンちゃんは今日の午後から防共協定結びに行くから無理やって、トントンが言うてたで」
まあ確かに俺らも「暇やけど」って答えたんやし自己責任でもあるか、とコネシマは諦めた様に溜め息をつく。方や半袖半パンかと思いきや、パーカーに長ズボン。何とも季節感の無い二人である。
彼らは先日位を譲り受けたばかりの
kn「まぁ何や…鶴妃も可哀想やな。東国の皇族出身やろ？どうせ箱入りの世間知らずやで。いきなり訪ねられてあーだこーだ押し付けられるとか、気の毒でしか無いわ」
かく言うコネシマも、元は小国の王族の第一子なのだが。一般に心が無いと噂される彼のこの発言が同情なのかどうかは、判別がつかない。
zm「にしても遠いわぁ…グルッペンが変な意地で鶴宮の一番遠くに要塞建てたせいで、片道辿るだけで一苦労やん」
kn「しゃーないわ、まさか下っ端にやらせる訳にもいかんやろ」
そこらのありふれた外交とは訳が違うのだ。何せ、相手はあの妖術使いの鶴妃。下手な事をしたら、可笑しな術を掛けられないとも言い切れない。幹部が二人組で行けば、最悪何とかなるだろうと言う算段だ。
kn「鳥居見えたで。あの先やろ？」
zm「地図上では…そうやな」
随分と古臭い造りだな。街の外れの階段を昇る程に鬱蒼と茂る木々を見て、コネシマは顔を顰める。元々遊牧民の出であるゾムは、自然が豊かな分には特に気にならない様だった。
zm「…鳥が居る」
kn「鳥居で言葉遊びしてんちゃうぞ」
zm「俺は真剣やで。ほら」
ポツリと呟いたゾムが指差した先には、事実一羽の荘厳な鶴が居た。鶴は見付かった事に驚いたのか、慌てて居住いを正してゾムとコネシマの方を向く。
kn「うふふww人間くさい動きやなぁ」
zm「鳥の癖にな」
鳥呼ばわりされた鶴はそれを聞いて気に障ったのか、羽をバタつかせて騒ぎ出した。
kn「うおっ！？」
何すんねん！とコネシマが叫びかけた時、凛とした少女の声が響く。
『菊、煩い』
それと共に宮の戸が開かれ、中から真っ白な衣装が覗いた。
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燐(プロフ) - もしかして烏妃さんがモデルですか?お話とても面白かったです！ (2021年2月4日 0時) (
レス) id: aa80ce7edc (このIDを非表示/違反報告)
犬キナ - あっチッス！犬きなこのべつあかっす！誤召喚お気に入りしてた、、、今回も神作品っすね！更新頑張ってください！ (2021年2月3日 23時) (レス) id: 48a9631c32 (このIDを非表示/違反報告)
唐揚げ(プロフ) - 烏妃パロ？ (2021年2月3日 19時) (レス) id: 6975836a4f (このIDを非表示/違反報告)
なコ - ………あ、あぁ←。最高っすね！なんでこれまた神作品というものが出来んのか…(？？)設定が…もう、好き。更新頑張って下さいッす！ (2021年2月1日 16時) (レス) id: 5cc4ee344d (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - ｱｯ…(コメント失礼します。今作も好きすぎます、めっちゃ尊いです。鶴妃って…なにそれ好き…(2回目)。無理せず、更新頑張ってください！) (2021年1月31日 23時) (レス) id: 277b16b527 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうり
| 作成日時：2021年1月31日 23時
