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『ただし、診たからと言ってそれが本当に悪鬼どもの仕業で無いのならば、私は対処しかねる。人間の更正の仕方なぞ、私は知らぬから』
gr「……あぁ」
ゆったりと頷いたグルッペンが、きっちりと両足を揃えて立つAの視線を捉える。
gr「お前は…元は東国の姫、だったな？」
『？…
gr「いや、随分とお転婆に見えるからな。そんな格好、良い顔はされないんじゃないのか？」
可笑しそうに言うグルッペンに、Aはちらと目を横に逸らしてから答えた。
『……もう関係の無い話。祖国の文化を懐かしむ事は有っても、血縁者への愛惜なぞと言う物はとうに忘れた感情』
ガラス玉の様に明け透けで、美しいが何も映さぬ瞳。それは、言葉よりも多くをグルッペンが察するに十分だった。
gr「そうか。…時に、鶴妃よ」
『何だ』
gr「お前の隣で笑いを堪えているパーカーは何をしているんだ？」
『…ふむ』
少し目を細めて応じたAは、口許に手を当てながらそう言ったグルッペンに流されるように横を見る。と、そこには肩を揺らし声を殺して笑っているゾムの姿があった。
『どうかしたのか？』
zm「いや…普通に話せばええのにって……wwや、うん。何でも無いわ…w」
『何か有るなら後で聞く。ところで…帥、これは堪えるのうちに入るのか？』
gr「完全に笑っているな」
『その潔さは何処から来る』
愉快そうな表情を浮かべるグルッペンに、溜め息をつくA。それを見たトントンが、手に持っていた書類を筒状に丸めてグルッペンの頭を叩いた。
tn「グルさん、話進まへんから脱線はなるだけ少なく」
そうは言いつつも、彼はこの場に立ち合わされている事自体が不満な様だ。じとりとAを見る目付きは、決して優しげな物では無い。Aはそれを特に気にも留める様子は無いが。
『構わない。ただ、対象者とは引き会わせて欲しい。あれは遠くから見て判別出来る物では無いから。場所は問わぬけれど、仮に霊憑きであるならば可能な限り早くが良い。対処は迅速に行うに越した事は無い』
淡々と述べるAを一瞥し、トントンは耳に手を当てて何かを話し始める。…連絡だろうか？Aが首を傾げて居ると、ゾムがとん、とAの肩をつついた。
zm「シッマに何か言われても、聞き流したってな」
『…分かった』
どういう意味かは解らないが。Aが頷いたのを見て、トントンは扉の向こうに声を掛けた。
tn「シッマ、入ってええよ」
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燐(プロフ) - もしかして烏妃さんがモデルですか?お話とても面白かったです！ (2021年2月4日 0時) (
レス) id: aa80ce7edc (このIDを非表示/違反報告)
犬キナ - あっチッス！犬きなこのべつあかっす！誤召喚お気に入りしてた、、、今回も神作品っすね！更新頑張ってください！ (2021年2月3日 23時) (レス) id: 48a9631c32 (このIDを非表示/違反報告)
唐揚げ(プロフ) - 烏妃パロ？ (2021年2月3日 19時) (レス) id: 6975836a4f (このIDを非表示/違反報告)
なコ - ………あ、あぁ←。最高っすね！なんでこれまた神作品というものが出来んのか…(？？)設定が…もう、好き。更新頑張って下さいッす！ (2021年2月1日 16時) (レス) id: 5cc4ee344d (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - ｱｯ…(コメント失礼します。今作も好きすぎます、めっちゃ尊いです。鶴妃って…なにそれ好き…(2回目)。無理せず、更新頑張ってください！) (2021年1月31日 23時) (レス) id: 277b16b527 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうり
| 作成日時：2021年1月31日 23時
