【wrwrd】伯爵令嬢は騎士になりたい【rbr】

６ おでむかえ ページ8

em「俺、御者さん方に馬車の停める場所と厩を案内しに行きますね」

エーミールさんがそう言って出ていく。エーミールさん、きぶんがあがるとときどき「おれ」って言っちゃうの、私はけっこうすき。ふだんからべつに「おれ」でもいいのにね。

rbr「Aさま、ぼくもおでむかえにきてええの？」

ロボロさまがこそっときいてくる。

『うん、私の友だちにしょうかいしたいから』

力づよくうなずくと、ロボロさまは

rbr「そっか」

と言って笑った。おおきなおめめが、大広間のひかりをはんしゃしてつやつやっとしている。

rbr「Aさまのお友だちって、どんなかたなん？」

ん？それはね。言葉でせつめいしようと口をひらく。

『すごくなまいきだけどほんとはいい子なイロニーはくしゃく家の子と、その子とよく口げんかになるポメラニアンみたいなトイフェルはくしゃく家の子と、しゃくいが1つ高いのに同じかいきゅうみたいに話さないとおこってくる、ボンベこうしゃく家のk』

いきなりとびらがこわれそうなくらい大きな音を立ててひらく。ビックリしすぎてせつめいを止めてしまった。ねんきのはいってるとびらなんだから、だいじにしてあげてほしいんだけど。

zm「Aーーー！！きたで！！！」

げんきよく私にとびついてきたのは、ぞむくんだった。

『いらっしゃいぞむくん、重い』

ぞむくんはいつもいつもきょりが近すぎる。かりにも同い年の女の子に、出会いがしらにジャンプで抱きついてくるのはあぶないよ。

「こらゾム、カヴェリエレ伯爵に挨拶は？」

ボンベこうしゃくごふさいが入ってくる。

zm「せやった！カヴェリエレはくしゃく、こんばんは」

ぞむくんはぴょこりとおじぎした。

「これは、ボンベ侯爵、ご夫人。ようこそいらっしゃいました」

私もこうしゃくごふさいに、胸に手をあててうやうやしくれいをする。

『ごきげんうるわしゅうございます、ボンベこうしゃくさま、こうしゃくふじんさま』

「あらら、このお辞儀のお作法、誰に似たのかしらねぇ」

こうしゃくふじんさまがぞむくんをにらむ。たしかに、おじぎとか立ちかたとかはぞむくんやしゃおくんにおそわった。キョドキョドしだしたぞむくんに笑っていると、くいっとひかえめにふくのすそを引かれた。

『？』

ふりかえると、ロボロさまがふあんそうな顔で私を見ていた。

rbr「はなれんといて…」

か、かわいい。そんな私のしせんを見たぞむくんが、ロボロさまに話しかけた。

zm「お！きみだれや？」

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