桃色の追憶１：rbr side ページ46
初めて会った時から、彼女は王子様みたいやった。明るくてよく笑う、太陽みたいな子。
彼女を最初に見た瞬間、全身がしびれるみたいな感覚やった。宝石のように輝く大きな瞳と、ハープを奏でるような軽やかな声。僕は彼女に一目惚れをしてん。
───『ロボロさま、私のみらいのおむこさんになってくれますか？』───
そう言って僕の手を取りキスをした彼女はとても美しくて、僕はまた心を奪われた。
お転婆で、お裁縫が苦手で、スカートが嫌いな彼女。挙げ句、
───『私が、あなただけの騎士さまになる』───
なんて言い出す始末。そんな彼女が大好きや。
悪戯好きで、剣が上手で、男の子のような服を好む彼女。いつも、
───『ロボロのために、私は強くなってみせる。ロボロが側にいてくれれば、私はいくらでも努力できるもん』───
なんて嬉しいことを言ってくれるんやから。そんな彼女が大好きや。
距離感が近くて、相手をよく振り回す彼女。
───『ロボロこれ食べる？はい、あーん』───
恥ずかしがると、ケラケラ楽しそうに笑って僕の頭を撫でる。僕よりよっぽど男の子みたいにやんちゃしとるけど、笑った顔はただのかわええ女の子。僕だけに見せてくれる、意地悪っぽいけど優しい笑み。時が経つほど彼女に溺れていったんや。
彼女はいつでも果敢で格好ええ。なにかあればすぐ僕の前に立ちふさがって、守ってくれる。僕だって男なのにと情けなくなることもあるけど、彼女はそのままでいいとよく言う。なんでなんやろなぁ？
一度だけ、彼女が剣の練習に遅れて来た日、ゾム、シャオロン、ショッピと僕の4人だけで彼女の話をしたことがある。
───zm「ん？A？……強いヤツ、やな。あと速い。顔はかわええ。けど女っぽくない」
sha「令嬢らしかったらお前が関わりにくいだけやろ。俺的にはいい練習仲間やと思うで」
syp「姉…というかは、いじりがいのある兄みたいな感じっすよ」
「ふーん…」
zm「まあ安心しろ、取ったりはせぇへんから！」
sha「せやせや。お前のお・よ・め・さ・ん♡やもんな！」
「う…別にお前らと仲が良かろうが構わへんねんけどな」
syp「またまたー。顔に出とるやないですか」
「嘘ぉ！」───
彼女は皆の人気者や。やから、僕から遠く離れてまいそうで怖いねん。彼女の目の色のガラス玉を見つめると、いつだってその顔が浮かんでくる。
「…大好きやで、A」
呟いた言葉は空に溶けて消えていった。
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しぇけなべいべ(プロフ) - かわいいかわいいかわいい撃ち抜かれた心帰ってこない.... (2020年12月5日 12時) (
レス) id: a746dec877 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり(プロフ) - ぺぴさん» ありがとうございます！頑張りますね！！ (2020年11月13日 19時) (レス) id: 5789c02b18 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり(プロフ) - 紫苑さん» ありがとうございます(人´∀`)♪あたたかいお言葉がとても嬉しいです！ (2020年11月13日 19時) (レス) id: 5789c02b18 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぴ(プロフ) - めっちゃくちゃ面白いです！！関連ランキングから見つけたんですけど、本当に好きで今めちゃくちゃ見返してます笑更新頑張ってくださいっ！ (2020年11月13日 16時) (レス) id: 8a41c6f408 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 推しの幼い描写が最高です。今後の2人の関係がとても気になる、微笑ましい作品です。これからも応援してます。 (2020年11月13日 5時) (レス) id: 75ef52599e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうり
| 作成日時：2020年11月11日 21時
