３１ 入学式 ページ33
『ひっっっっっろ！？！？！？』
rbr「すごぉ…」
zm「迷子になりそうやな」
sha「会場あっちやって」
シャオが案内看板を指差し、ゾムの腕を引っ張る。
『ロボロ、行こ』
rbr「お、おん」
私も、緊張でガチガチになっているロボロの手を引いてシャオについていく。
zm「新入生総代の挨拶とか、ロボロも大変やな」
sha「文官養成科で総代とかほんまに頭ええやつやん、やば」
ゾムとシャオに脇腹をつつかれ、ロボロは少し気恥ずかしそうに笑った。やっぱりまだ固いけど。
rbr「エミさんに教えてもらえたからや。頑張って良かったわぁ」
ここ、
『ロボロは実技も出来るもんね』
rbr「Aたちには及ばんけど…」
zm「そらそうやろ、俺らの本業やもん」
総代は入学式で新入生たちの前で挨拶…というかスピーチみたいなのをする決まりがある。ロボロは文官養成科に首席で合格したためにその役割が回ってきたらしい。ぜひ頑張ってほしい。
sha「あ、あれやない？」
同じ制服を着た、新入生と思しき人たちが大きな講堂の中に入っていく。
zm「……騎士科と文官科でもう別れるみたいやけど」
rbr「ほんまや」
係の人の呼びかけを聞くからに、ここでもう寄宿舎の棟ごとで別れるようだった。
『…もう？』
ロボロと繋いだ手にぎゅっと力を込める。たぶん、しばらく会えなくなるから。不安だし、心配だ。そんな私の心情を察したのか、ロボロはちょっと考える仕草をすると、手首から桃色のガラス玉のブレスレットを取り外した。
rbr「なあA、これ交換こせぇへん？僕らの目にそっくりやから、着けてればいっつも一緒みたいで寂しくないやろ？」
そう言って可愛く笑うロボロ。思わずきゅんとしてしまう。
『うん、しよう。ずっとずっと大事にする』
2人で笑い合って、お互いの手首にお互いの色を身につける。指を絡ませて顔を合わせ、目を細めた。
zm「見せつけんのやめぇや」
sha「やだー、まだ春なのになんか暑いんやけど」
『黙って』
受付の人に促され、周りの生徒に押し流されながら徐々に別れに近づいていく。
『全校イベントで会おう、ロボロ。大好きだよ』
ちゅ、と手の甲に軽くキスをして、放心状態のロボロに手を振り、私たちは自分の席を探した。
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しぇけなべいべ(プロフ) - かわいいかわいいかわいい撃ち抜かれた心帰ってこない.... (2020年12月5日 12時) (
レス) id: a746dec877 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり(プロフ) - ぺぴさん» ありがとうございます！頑張りますね！！ (2020年11月13日 19時) (レス) id: 5789c02b18 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり(プロフ) - 紫苑さん» ありがとうございます(人´∀`)♪あたたかいお言葉がとても嬉しいです！ (2020年11月13日 19時) (レス) id: 5789c02b18 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぴ(プロフ) - めっちゃくちゃ面白いです！！関連ランキングから見つけたんですけど、本当に好きで今めちゃくちゃ見返してます笑更新頑張ってくださいっ！ (2020年11月13日 16時) (レス) id: 8a41c6f408 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 推しの幼い描写が最高です。今後の2人の関係がとても気になる、微笑ましい作品です。これからも応援してます。 (2020年11月13日 5時) (レス) id: 75ef52599e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうり
| 作成日時：2020年11月11日 21時
