２４ お説教 ページ26
ht「で？君たちはうちの大事な子達に何か用なの？」
ひとらんさんがジロリと男の人たちを見て腰の刀に手をかける。眼鏡の奥からは氷のような氷点下の視線が発されていて、男の人たちがたじろぐのがわかった。
「ひっ…」
「いえ、何でもないです」
男の人たちは見る影もなく立ち去っていった。情けなさすぎる。ポケットにナイフを戻して、まだ小さく震えているロボロの体をそっと抱きしめて背中を軽くたたく。
『もう大丈夫、怖い思いさせてごめんね』
ロボロを守るとか言っておいて、全然できてないじゃないか。くやしくて、唇をグッと噛みしめる。
ht「お…Aちゃん、ロボロくん、とりあえずお家の方に戻ろうか」
笑顔のひとらんさんに手を引かれ、3人で連なって市を出る。笑顔がちっとも笑顔じゃない。いつもの優しいふんわりした笑いじゃなくて、なにかを底に秘めてる感じ。絶対怒ってる。そう思った。
『ひとらんさん…？』
ht「ん？なあに？」
こちらを振り返らずにずんずんお屋敷への道を歩いていくひとらんさん。ロボロと顔を見合わせてアイコンタクトを取る。
rbr「(怒っとる…？)」
『(うん、たぶん)』
かなりの道のりを歩いて私たちの家が建ち並ぶ辺りまで来た時、くるりとひとらんさんが振り向いた。
ht「お嬢、ロボロお
ニコニコしているものの、目が少しも笑ってない。これはめちゃくちゃ怒られるな。思わずロボロとお互いに手をきつく握り合う。
rbr「はぐれたのに気づかんくて、ごめんなさい」
ht「もう、それもそうだけどそこじゃない！」
ひとらんさんが私を睨むような目つきで見る。私はうつむきながら言った。
『ごめんなさい。ロボロは悪くないのに言いがかりつけられて、カッとなっちゃって』
トラブルだけは起こすなとお父様から言われていたのに。
ht「ほんとだよ。俺があの時見つけてなかったらどうしてたの」
『っごめんなさい…周りの大人の人たち、知らんぷりだったし、私が倒さないとって思って…』
もう私たちだけでの外出許可はおりないだろうな。せっかくのお出かけだったのに、ロボロに申しわけなくって、自然と涙があふれてくる。その瞬間、ロボロと一緒にひとらんさんにぎゅっとされた。
「『え…』」
ht「ほんっとにヒヤヒヤしたんだからね！？お嬢は無理しすぎだし、ロボロお坊は危ないし。護衛任されてたのにお嬢達に何かあったらって…」
ひとらんさんの肩は小刻みに揺れていた。
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しぇけなべいべ(プロフ) - かわいいかわいいかわいい撃ち抜かれた心帰ってこない.... (2020年12月5日 12時) (
レス) id: a746dec877 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり(プロフ) - ぺぴさん» ありがとうございます！頑張りますね！！ (2020年11月13日 19時) (レス) id: 5789c02b18 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり(プロフ) - 紫苑さん» ありがとうございます(人´∀`)♪あたたかいお言葉がとても嬉しいです！ (2020年11月13日 19時) (レス) id: 5789c02b18 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぴ(プロフ) - めっちゃくちゃ面白いです！！関連ランキングから見つけたんですけど、本当に好きで今めちゃくちゃ見返してます笑更新頑張ってくださいっ！ (2020年11月13日 16時) (レス) id: 8a41c6f408 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 推しの幼い描写が最高です。今後の2人の関係がとても気になる、微笑ましい作品です。これからも応援してます。 (2020年11月13日 5時) (レス) id: 75ef52599e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうり
| 作成日時：2020年11月11日 21時
