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『なーに落ち込んでるんすかー』
「ははっ。そんなに落ち込んでるん出るように見える?」
まいったなー唐沢さんにも言われたんだよねと、元気の無い笑いをする迅先輩。
玉狛第二と俺の会話に割り込んできた時からちょっと違和感を感じてたけど
玉狛第二のみんなが次の対戦に向けて帰ってから、あからさまに弱ってた。
『いつもウザイのに、今日は別の意味でウザイですよ』
「うっわぁひどい」
『あぁもう、その顔どうにかしてくださいよ!』
俺の声に周りの声が静まり、体重をかけたソファーのギシッという音が鳴った。
俺の横に座る先輩も流石にびっくりして、今まで顔を合わせなかったのにこっちを向いた。
『あんた、横顔もひどい面だけど正面もっとひどいな』
「Aもね。隈と..なんかおでこに目?」
『お前のかわいい後輩のいじめですー!!』
クスッと周りが笑う声が聞こえた。
そういえば、今、全員の視線が俺たちにあるんだっけ。
「流石に俺も恥ずかしいから、屋上でも行こう?」
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「風、結構強いな」
俺は建物の淵の部分に立って髪をかきあげる先輩を見下ろした。
『で、どうしたんですか』
「メガネ君を...いや、みんなを危険にさらした。俺のせいだ」
『で?』
「...かっこ悪いこと言ったな。ごめん。」
『俺は敵と仲良く散歩してましたけど?大事な時にぶっ倒れましたけど?
...俺があんただけを師匠と呼ぶ理由..わからないんですか?』
俺は後ろに体重をかけた。同時にふわっとした浮遊感が俺を包む。
はっとした顔の師匠は宙に浮く俺を抱きしめるように飛び出した。
“あ ん た が 一 番 か っ こ い い か ら だ ろ う が”
俺はメガネを投げ捨てた。今だけは何も見ないでいてやる。
師匠は泣き顔より笑顔が似合うんで──────。
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『てか、ちゃんと着地してくださいよ先輩。俺、まじでなんも見えてないから』
「普通に生身で飛び降りるって...師弟愛ってやつ?」
『ないわー』
「てか、師匠って呼んでよ。かっこいいんだろ?」
『あ。もうかっこいい<ウザイなんでないっすわー』
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きくっちー、とっきー、つっきー大好き人間 - ゆりあさん» ありがと!よし今行く! (2017年6月24日 9時) (レス) id: 223f7ad38f (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - きくっちー、とっきー、つっきー大好き人間さん» 自分もよく分からんけど、作れるらしい! (2017年6月23日 20時) (レス) id: 8069c66cf4 (このIDを非表示/違反報告)
きくっちー、とっきー、つっきー大好き人間 - ゆりあさん» 教えてくれてありがと!メールアドレスって自分で作っちゃダメなの?教えて! (2017年6月21日 16時) (レス) id: 223f7ad38f (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - きくっちー、とっきー、つっきー大好き人間さん» 私もタメでOKですよ! (2017年6月17日 18時) (レス) id: 8069c66cf4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - きくっちー、とっきー、つっきー大好き人間さん» インターネットに繋がる環境なら、無料らしいよ!メールアドレスは作らないといけないらしいから難しかったら無理しないでね! (2017年6月17日 18時) (レス) id: 8069c66cf4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆりあ x他1人 | 作成日時:2017年3月29日 14時