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『情報というのは一番の財産です..この店を利用する時点で、情報を漏らさずというのが前提での依頼になるはずです。じゃなきゃわざわざ私を雇う必要がない。つまりそういう仕事内容なんです...“例外”でもない限り、身内であっても情報は漏らせません...』
ですから質問には答えられません...と言ってコーヒーに１つ砂糖を落とすA。
表情は分からなかったが、また品定めするような目をしている気がする。
「例外って例えば...？」
『...例えば...そうですね。例えばこの砂糖をトントン様がもう一つコーヒーに入れろと依頼をするとしましょう。でも私は入れません...なぜなら入れたくない気分だから...つまりですね、この仕事は完全に私の気分なんですよ。私が納得できない依頼は受けない。重要だと思った依頼を優先する...
まぁ例外になった時はほぼないんですけどね。信頼するお客しか入れないようにしてるし』
さぁトントン様はどんな例外をくれますか？
そう言ってこの店の住所が書いてあったメモ用紙と領収書をライターの火で燃やす。
これもギリギリアウトですと言ったAさんの声は、怒りを秘めているような冷たい声だった。
情報は教えないという圧をかけられ、思わずかたずをのんだが、俺だってここで引き下がるわけにはいかない。
「情報を簡単に明かせないというのは、仕事上理解はしました...しかし先ほど領収書を燃やされたってことは、この領収書はグルさんがここで使用したもので間違えないということ。そして俺が入れたってことはグルさんが紹介者として承認されることから、グルさんはここであなたを雇ったということだと分かります」
『ほぉ...』
「まぁここからは仮説なんですけど、グルさんを城下町に連れ出すという種の依頼をうけてると思うんですよ。違ったとしても、グルさんが最近城から脱走することに関わっていると思うんです...なんでその依頼破棄してほしいと言ったらきっと断られるんですよね？」
『そんな依頼を受けているかはさておいて、断ります。他人からの依頼破棄はタブーですよ』
「...俺は、W国の幹部として寝る間も惜しんで仕事をしている。最近、グルッペンの脱走でその仕事が俺に回ってくるし、進まん仕事も出て来とる...やから俺は依頼したい。“グルッペンの仕事の返品”を！」
少し笑ったAさんは俺の差し出す砂糖をコーヒーへ入れた。
『例外です。そのご依頼優先的に受けましょう』
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ゆりあ(プロフ) - akariさん» コメントありがとうございます！そ、そんなに褒めてもなにも出ないですよ笑 更新頑張ります (2020年11月2日 17時) (
レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
akari(プロフ) - めっちゃ面白かったです！足ベキで表現力が凄すぎて思わず「お゛っ…ひぇぇ」って声出たましw続き読んできます！ (2020年10月17日 1時) (レス) id: b33ff88052 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - ペンギンさん» コメントありがとうございます！面白いと言って頂けて嬉しいです！まだまだ続きますので少々お待ちを！ (2020年7月19日 9時) (レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
ペンギン - 面白いです。続き待ってます。 (2020年7月16日 22時) (レス) id: 5f842aeb4f (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - 黒胡椒さん» コメントありがとうございます！面白いその一言だけでもエネルギーになります！頑張ります！ (2020年3月11日 16時) (レス) id: 029daaf82d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆりあ | 作成日時：2020年3月8日 22時
