06/彼のナイショな話 ページ7
*
夕焼けの太陽が、遠くの道に沈んでいく。
私のその道を、自転車でノーブレーキで進んでいた。
総悟が子供のことについて聞いてきたのは、今自分の身体が、子供を作る事の出来る状態だったからなのか―――
頭の中の疑問符を全て取り払うようにペダルを押していく。
『どっちだって構わない、総悟がいてくれれば』
私の本心が、胸の中に染みこんで
―――…今はただ、生意気で少し弱気な総悟を抱きしめたかった。
私の考えすぎで、空回りして、また総悟に笑われちゃっても、それはそれで安心出来るじゃないか。
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「―――…A……!」
ベランダでAの姿を見つけ、俺は飛ぶように階段を下りた。
どこに行っていたんだろう。誰と一緒に過ごしていたんだろう。
あまり上下しない感情が、彼女の前だと妙に高ぶってしまうから困る。
―――…暗い玄関の前、手探りでドアノブを捻るとすぐ目の前にAがいた。
「総悟、総悟っ」
感じたことのない勢いと強さに、目を瞬かせた。
いつもは俺から抱きしめて、彼女はそれを諌めるように頭を撫でてくるだけだから。
こんなの予想外。
―――もちろん驚いたけど、それとともに甘い匂いが鼻に届いた。
――――これは、彼女の血の匂い。
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とんと、Aとの距離を離すように肩を押した。
「総悟…?」
「飯、飯作ってありやす、食おう」
怪訝そうな顔になったAを見て、頭が真っ白になる。
こんなことをしたのは初めてで、無論、一瞬で浮かんでくる罪悪感。
Aの手を取り、「冷めちゃうから」と理由を付けリビングへ歩く
席に付き、スープを口に運んでやれば「…美味しい」と笑ってくれた
―――察しの良いAのことだ。
どこで気づかれるかわからない。
―――ずっと一緒にいられたら、
どんなに幸せだろうか
今日もまた、そんなことを考えていた
*
ここから総悟のターン
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(名前)ひろ(プロフ) - 初コメすいません、すごく良かったです。感動しました (2015年3月3日 0時) (レス) id: 8f59e74d07 (このIDを非表示/違反報告)
マユウ - はちかさん» 吸血鬼、意外でした!考えますねー(*‘∀‘) ひ、貧血、起こさないでくださいね!? これからも楽しみにしてます(#^.^#) (2014年3月31日 18時) (レス) id: e9332ea892 (このIDを非表示/違反報告)
ふうか(プロフ) - はちかさん» 続編見させていただきました!私は沖田さんが好きなんで、一話目からテンション上がりました\(//∇//)\メール保存って...可愛いですね!\(//∇//)\ (2014年3月30日 22時) (レス) id: 49002a46d4 (このIDを非表示/違反報告)
はちか(プロフ) - マユウさん» 作りました!!いらっしゃいませマユウさん!!!いつもいつもペースがのろのろで申し訳ないですが、短くなりそうなので本腰を入れて更新していきます!!!!総悟吸血鬼だなんて美味しすぎますよね!!ワアアアア吸われる前に貧血起こしそうですけど><////!!!! (2014年3月30日 21時) (レス) id: f9886030ad (このIDを非表示/違反報告)
はちか(プロフ) - ふうかさん» 短編集ですね!!ギャンありがとうございますー!!続編できているので覗いてみて下さいー!!応援だなんてそんな!!!嬉しいです!!! (2014年3月30日 21時) (レス) id: f9886030ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はちか | 作成日時:2014年3月29日 10時