甘い、甘すぎる。

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「 はあ… 」








知念が言ってた、大ちゃんが俺に対する好意。
別に信じてるわけでも何でもない、けど冗談にも思えないって言うか。


大ちゃんに好かれるのは嬉しい。でもそれは ”友達” としてってことで。
やまだくんに対する気持ちとどこか違う。





しかも新学期初日、やまだくんに会えてないし。
今日から委員会の仕事も再開で、本当は今日当番のはずなんだけど。部活で忙しいみたいだから…仕方ないか




．










『 今日はもう締めるからけいくん上がっていいわよ〜 』



「 あっ、はい！お疲れ様でした 」









あー、結局今日やまだくんに会えてないし、近づきたいっていう目標どこいった！







んー、あ、グラウンドの方で女子ワイワイしてる…ワイワイしてる理由はもちろんサッカー部(中でもやまだくん)だろうなー。せっかくだし、ちょっとだけこっそり見てくか。







．












んー、あ、やまだくん、いた
つか、やまだくん人気たけえなあ〜〜。
誰よりもやまだくんに近づきたいし、やまだくんのこと知りたいのに。


なんか、凄いやまだくんが遠い存在に感じる。










「 やまー、今日もやま目当ての人いっぱいいるねー 」


「 知らね。裕翔目当てもいんだろ。」


「 えぇー、やまには敵わないよ(笑) 」






…誰だろ。やまだくんと仲良さそうだなあ。あんな風に笑ってんの、あんまり見ないから、珍しいっていうか。










「 山田と話してる奴、同じサッカー部の中島裕翔。俺らと同クラで、山田とも同中です！ 」






ほぇー。






って、








「 うわあっ、大ちゃん？！ 」


「 あ、どーも！でもセンパイ声大きいです！」




” 山田にバレたらどうすんですか〜〜 ” なんて言うけど




「 やまだくんにバレたら？なんで？ 」



「 あー、センパイはまだ分からなくていいです！その内わかります！そ、の、う、ち！ 」



「 …？ 」







何言ってんだ大ちゃん








「 俺はいつでもセンパイの味方ですっ！ 」


「 な、なんのこと 」


「 またまたあ、知ってますよ、センパイ見てれば 」
「 山田に片思いしてんの、バレバレですよ〜〜 」





なっ…！！別に好きじゃ、ない…し






「 はあ？やまだくんのこと別になんとも思ってねえし、ただの片思いごっ…や、なんでもない 」



「 ？ 」








危な、あと少しで ”片思いごっこ” って漏らすところだった…












．

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