キスされるのは嫌いです!【amtk】×空 ページ26
sid
「ねぇ、キスしていい?」
「は?なに言ってんの?」
生まれて初めてできた彼氏。
そんな彼氏に図書室で押し倒されて唇を奪われそうになりました。
「ねぇ、頭痛いんだけど」
「どっかに頭ぶつけたの可哀想に」
「いや目の前のゴリラ女に広辞苑で頭殴られたからなんだけども」
いやうるせえんだけど目の前にいるやつ。
そんなことを思いながら目の前にいる鬱陶しい奴をガン無視して図書室の机と向き合う。
結局あの後、あーんとか口を開けて意味不明で全くもって理解できないようなことをやってきたので全力で近くにあった広辞苑で頭をぶん殴った。本能的に危機を感じたので私悪くない。
図書室でこんな感じでうるさくしてはダメなのではないか。とここに私たちの他に第三者が誰かいたら、注意されるかもしれないが、生憎うちの学校は図書室は全くと言っていいほど使われない。そのせいか、司書という感じの人もいない。生徒を監視したり、学校の図書を整理するというほど使われていないのだ。むしろ使われるほうが珍しい。だからこそ、静かな穴場だと思って誰にも言わなかったのにこいつ、天月に見つけられた。
付き合い始めたのは、普通に両思いだったから。私は天月といて楽だったし、天月も私といて楽だと言った。まぁ、ここ17年間天月以上に一緒にいて楽な人はいなかったし、お互いの距離感が楽なので付き合い始めた。
だというのに、付き合い始めてからというものこいつの距離感まじおかしい。本当にどうしたのだという感じでおかしい。
さっきみたいにキスしたいだのなんだのなんというかアプローチがすごい。
「んじゃ、キスするね」
「は?」
そんでこの前一回、図書室で寝ながら本を読んでいた時、思いっきりキスされたのだ。私は本を片手にんーーーー!!!とすることしかできず、天月の方はまぁ死ぬほど長いキスを余裕のある顔でしてきて、ムカついたので持っていた本で頭をぶん殴っておいた。
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スピカ(プロフ) - わぁ、好きな作者さんがこんなに・・・! (2021年5月5日 13時) (レス) id: 990b6b3e69 (このIDを非表示/違反報告)
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