［短編集］夢の国デートってよくないですか【歌い手】

ファンタジーランド【nrs】 ページ4

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『なるせに似てない？』

「バカにしてんの？」

『ちょっとお腹周りが一緒だなって思っただけだし』

「はあ？」





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年中ひきこもってばっかで昼夜逆転は当たり前の彼氏を強引に引きずって来た夢の国。

黄色いクマと一緒にハチミツを探しに行けるアトラクションに乗り込んですぐに放った言葉は彼を少し不機嫌にさせてしまったよう。





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『いや、前から思ってたんだよ？』

「余計に嫌だわ」

『あの抱き着きたくなる感じ。なるせと一緒』

「いつも抱き着いてこないじゃん」






『……我慢してるの』





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何言ってんだ、なんて目線を向けられたので小声で返事を返す。





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「しなくていいのに」

『うるさいっ！』





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乗っているハチミツの壺が上下に揺れたりぐるぐる回ったり。最後には甘いにおいもして、物語の終わりを示唆するように大きな本が。





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『あの大きい本さ、閉じたり開いたりするらしいよ』

「え、閉じたまんまなんだけど？」

『…………レアなのかな？』

「動いてるところとか見たことないわ」

『私も〜』





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ウキウキしすぎていろいろ下調べしていたときに見つけた豆知識。動くのかぁ〜！ とちょっと期待していたんだけど、残念。確かに見た動画では動いてたんだけどな……。




降りたくないと思っても自動的にレバーは上がるしキャストさんが優しく指示を出してくれるしで名残惜しいけどハニーポッドを後にする。



そしてそのまま併設されてるお店の中へ。



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