第十一話 『二度目の危機』 ページ11
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でっかい蛇と、鉢合わせしてしまった。
目は一つ。口から先端が裂けた長い舌を出し、灰色の長細い体に青い背ビレが生えている。
正真正銘、でっかい蛇だ。
……という冗談は置いといて、……やばくないか?
この蛇、私の記憶があっていれば、たしか…………
Bランク級の魔物…………
やばくないか……?(二回目)
…と、とりあえず攻撃だ攻撃!
何発か水の玉を撃つが、蛇は何ともない様子だった。
効いてない〜!!
あーやばいやばい!
これあれだよ、前のくまーの時と同じだよ!
焦って水の玉を何発も撃つが、やっぱり蛇には効いてないようだった。
「小娘、攻撃をやめんかい。」
「…え?」
しゃべった〜!!
まじか、この蛇喋ったんだが。
とりあえず攻撃やめとく。
「何や、わいみたいな高ランクの魔物は普通に喋ったりするけど?」
…いや、なんかこの蛇……なんか喋り方がクセ強くないか?
「え〜と…あなたは敵なの?」
攻撃をやめろ、と言うならもしかしたら……もしかしたら、この蛇が仲間になってくれるという展開も……
「そりゃそうやろ。人と魔物はいつも敵対関係やないか。」
蛇が仲間になるという展開はなかった。
「え……じゃあ何で攻撃やめろと……」
「くすぐったいんや。アリに攻撃されてもありえんほどダメージ入らんのと同じや。(ヒアリとかを除く)」
魔物もくすぐったいとか感じるんだ。
あと、こいつ……「アリ」と「ありえん」を掛けてる?
てかこの世界にもアリおったな。
………………
「なんか言ったらどうなんや!ちょっとしたギャグをスルーされる方の気持ち考えたことあんのか!」
ありますとも。
てか、めっちゃしょーもなかったし……
このダジャレに気づかん人もいそうだぞ。
「もういい、ぽまえを殺せばわいの恥も取り消される!覚悟せい!」
ちょっ………
待って待って待って!(大事なことなので三回言いました)
そんな理由で殺さないで!
あー死ぬ!もう死ぬ……対戦ありがとうございました………(?)
「シャー!」
蛇が大きく口を開ける。
そして、時がゆっくりに………周りがスローモーションに感じた。
ああ…私死んだ………
短い人生(エルフ生)だったな……。
あの時と同じだ。
死を覚悟した私は、ゆっくりと目を閉じた。
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みかん油 - 好きすぎてで一気に読んでしまいました...。応援しています! (1月9日 15時) (レス) id: df1996c224 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:豆姉妹 | 作成日時:2024年1月2日 13時