異世界に転生しちゃったので、冒険を満喫したいと思う (ページ1)

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第一話　『異世界からの魂』ページ1

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私はフォレス・セイルズ。

異世界からの転生者だ。

前世は津波で流され死に、そしてこっちの世界へ来た。

死んでしまったことは別に悲しくないけど、…少し寂しいかな。

一週間ほど前にこちらの世界に来たことに気がついて、それからは周りの声をよく聞いてこの世界について調べている。

耳は良いから。

この世界は…まぁ、よくある異世界系の小説そのまんま。

様々な魔物や人種がおり、それぞれの種族が好む国で暮らしている。

魔物は人に敵対的で人を襲ったり、人を食べたりする。ただ、人に友好的な魔物もいるらしい。

人種も様々で、獣人等もいる。人間という種族はいない。

主な国は五つあり、一つの国に二か所ずづ、危険な魔物や宝であふれた高難易度のダンジョンがあるとか…

それと、魔法とかもあるらしい。というか、この世界の戦闘は大体魔法頼りだったりする。

まあでも、私も詳しいところは知らない。

私の母は結構素っ気ない人だった。

最低限の衣食住は与えてくれるが、それでも私には見向きもしない様子だった。

父は私が生まれてすぐ逝ってしまった。死因は私には言われなかった。

どんな人だったのかも知らない。

こんな、つまらなくて何もない日々が続いてあっという間に一年が経った。

一年は前の世界と同じ365日だったが、凄く短く感じた。

生まれ変わっても私は、無意味な人生…いやエルフ生を送るのかな？

そう思っても、一日は終わり眠ることしかできなかった。

…ピチャン、ピチャン……

何だ……水の音…………？

ううっ、寒い……ここは外なのか……………？

目を開けると、でこぼことした壁が見えた。

辺りはまだ暗く、雨が降っている。

ここは………見た感じ、洞窟みたいだ。洞窟の外には森がある。

でもなんで、私はこんな所にいるんだ…？

昨日、何かあったかな……昨日は、確か………寝たのは夕方だったな。何時だったかは覚えてなかったけど……夕飯を食べた後、すぐに眠くなって……

すぐに………？普段は眠くなるのは夕飯を食べてから2、3時間くらい経ってからだったから………睡眠薬でも盛られていたのか……？

そうだ。最近、母が金がないって言っていたような………

捨てられたのか？でも、普通は金がないなら売るんじゃ………

私みたいな小さい子供でも、金にならないことはないはず。

いやまぁ、売られたくはないんだけどさ。

段々と、足音が近づいてくる。