片手のないあの子【東リベ】3 (ページ13)

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37-2 現代タケミチsaid ページ13

「(東卍(トーマン)元幹部で唯一殺されていないのはオレだけ…)」

改めて写真を見ながら、ぽつりとつぶやく。

「マイキー君が」
「あのマイキー君が、東卍(トーマン)幹部みんなを…」
「殺した?」

なにかの間違いだと訴えたい。

「ナオト…」
「本当にマイキー君がやったのか?」

「…………」
「タケミチ君に何か心当たりはありませんか?」

「え?」

「今回のタイムリープで手に入れた情報」
「その中に必ず手掛かりはあるはずです」
「少なくとも過去で君が何かした事で」
「現代(いま)が大きく変わったんです」

「…「オレがした事で」って…」
「オレが失敗したって事か?」

思わぬナオトの言葉に焦ってくる。

「オレは東卍(トーマン)を狂わせた2つの存在を、過去で排除できたんだ」
「黒龍(ブラックドラゴン)は潰したし、稀咲を東卍(トーマン)から追放できた!」
「全部うまく行ったはずなのに!!!」

悲痛な叫びだと自分でもわかってる。

「……何がいけなかった?」

思い当たる事を片っ端から思い出していく。

「オレが…「マイキー君は一人でもやれる」なんて言ったのがいけなかったのか?」
「あと、した事なんて?」
「この写真を撮ったぐらいだ」

じっと撮った写真を見つめる。

「……タケミチ君」
「その写真…どこにあったんですか?」

「どこって…そこのコタツの上に…」

ナオトとともに写真があった場所を見ると、そこに手紙があった。

「手紙!」
「写真…この中に入ってたのか…?」

入っていたであろう封筒と写真を交互に見る。
すると、ナオトが「手紙を見せてくれ」と封筒の方を渡す。

「消印…日本じゃない…」
「フィリピン!!」
「この手紙…誰が出したんですか!?」

フィリピンという単語に思い当たる人物は一人しかいない。

「(マイキー君だ)」

そして、オレはその手紙とともにフィリピンへ飛んだ。