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「兄貴…ソイツはこの辺が
「知らなかったんだ…だから…」
見逃してくれ、そう懇願しているようにしか見えない。
「んなこたぁ聞いてねぇぞ」
「オレの命令が聞こえねぇのか?」
「テメェは
「つまり兄であるオレの命令は絶対だ」
「
何も言わない八戒だが、明らかになにも言い返せないでいる。
「大寿!」
「八戒をあんま追い詰めんなよ!」
八戒を庇うように大寿に近づく柚葉を横目で見た。
ガシッ
「あ?」
『!!?』
「A君…!?」
柚葉を殴る予定だった大寿の腕は俺が今押さえつけている。
「さすがに目の前で女殴られんのは気分悪ぃ」
「なんで、ここに…」
「
大寿の腕を離しながら、ゆっくりを見上げる。
「テメェが
「え!?」
ため息をつきながら、頭をかく。
「………八戒」
「この状況を生んだのはオマエが原因だ」
「なんとかしろ」
「
そういうと大寿の拳が目の前に迫り、すこし後ろに引き、受け流しながらソレを左頬で受けた。
その衝撃で咥えていた棒付き飴が地面に落ちる。
「Aさん…!!」
柚葉が後ろにいる為、わざと受けたのだ。
「あんた…」
「
「さすがにこれ以上は受けるつもりはねぇが、これ以上
俺は八戒に視線をよこす。
「さっさと交換条件だせ、八戒」
「さすがにこれ以上は幹部共は黙ってねぇぞ」
「………わかった」
八戒は一歩大寿に近づいた。
「
大寿が八戒に視線をよこす。
「兄貴を支える為に
「だからみんなを見逃してくれ!」
「交換条件だ!!」
それによってこの場は解散となった。
八戒は気絶したタケミチを背負い、タケミチの彼女と帰路に着いた。
「悪ぃな、乾」
「あの話はなしだ」
乾にそう告げて俺もまたその場を後にした。
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作者名:倖那 | 作成日時:2021年9月25日 17時