27-4 現代タケミチsaid ページ36
お互いの涙が止まったのを機に過去の事を話しだす。
「オレは今回のタイムリープで、
「
「だから
「……」
「でも」
「やっぱりヒナは殺されてたし、その上ヒナを殺したのはオレだった」
少し間が空いた後、ナオトがぽつりと言いだす。
「……証拠を追っていた時、実は"ある人物"が接触してきました」
「……え?」
「……今は行方知れずとなった東京卍會の秘書、黒川Aです」
「!!!」
A君……?
「けど彼は稀咲に報告するわけでもなく、"見て見ぬ振り"をしていました」
「そして彼は、僕にこう言いました」
「"タケミチとの接触するチャンスをやる"」
「"けど、この機を逃せば間違いなく
「"タケミチには悪いが、こうでもしないと殺されるからな"と」
「そして今、僕と君がこうして会えている」
今、去り際に告げたA君の言葉がつながった。
千冬とナオトが繋がっていたことも、オレが稀咲に殺されることも全部知った上でナオトと接触したんだ……。
「これはあくまで僕と彼の推測ですが」
「稀咲はわざと君に姉さんを殺させたんじゃないでしょうか?」
「え?」
「おかしいと思いませんか?」
「こんなにタイムリープを繰り返しているのに」
「全部で姉さんは
「偶然…?違う」
「偶然にしては続きすぎだ」
「稀咲は明らかに、タケミチ君と姉さんに執着している!」
思い当たることが一つあった。
稀咲がオレと殺す直前に告げた言葉
"じゃあな、オレのヒーロー"
「(あれはいったい…)」
考える隙を与える間もなく強めにノックが取調室に響く。
「色々対策を練りたいが、時間がありません」
「タケミチ君はこれから留置所に移送されます」
「留置所」
「この先、君と会うのも難しくなる」
「行くなら今しかありません!!」
そう言って右手をだしてくるナオト。
「え!?でもっ」
その言葉の続きはA君の告げた"一度きりのチャンス"の言葉が押し留まらせた。
「わかった…」
「君と稀咲鉄太」
「二人に過去で何があったのか…」
「それが姉さんの死の謎を解く鍵です!」
俺はナオトと握手した。
そして、次の"敵"も千冬と一虎君のおかげでわかった。
「(みんなを俺が救う!!)」
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作者名:倖那 | 作成日時:2021年9月25日 17時