僕はどうしようもないクズだから【推しの子】【騎士A】 (ページ7)

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ん…今何時だ…？12時か。待ち合わせまで後3時間だし起きるか…

あの後、切りすぎた影響で貧血を起こし、なんとか止血はしたもののしんどすぎてそのまま床で寝た。
おかげで体痛い。年取ったなぁ…

『ん…薬…』

朝ごはんは…いいや…食べれる気分じゃない…

服どうしよ…その前に風呂入るか。昨日結局入ってないもんね。

熱くないシャワーを浴びる。
個人的にはこの温度がちょうどいいんだが、他の人からしたら冷たいらしい。

熱いシャワーを浴びると、昔母親に熱湯をかけられたのを思い出す。
その時火傷した痕は残ってしまった。
せめて顔だけでも痕が消えて欲しかったから、夜職をしていっぱいお金をもらった。
そのお金で痕を消した。
鼻の形が嫌いだったから整形した。
歯並びも気になったから矯正もした。
天パなのが嫌だから、艶々のストレートになるように美容院に通った。
綺麗になりたくて、頑張った。

でもしゆんには敵わない。アクアとルビーにも。

そして、憧れだったアイにも。

僕は後何をしたら勝てるの？どこを治せばいい？
二重はみんなが羨むくらい綺麗な二重。
まつ毛はいろんな人が何やったらそこまでなるの？って聞いてくるくらい長い。
スタイルはモデル体型になるよう維持してる。
胸だってグラドルに劣らないくらい大きい。

何が足りないの。何をしたらいいの。

どうしたらいいの。

ピピピッ

アラームの音で思考が止まった。
今は14時。風呂とドライヤーでここまで時間がかかったのか。
着替えるか。

美形の人の顔面は生まれた時に与えられた才能と言ってもいいんじゃないか。
何もしないでもチヤホヤされる。
いっぱい愛してもらえる。

俺はリスナーにしか愛してもらえない。
そのリスナーですら、すぐ他のやつのところに行ってしまう。
俺の存在価値はその程度か。
リスナーの降りますツイを見るたびにそう思う。
結局俺は誰にも求められていない。
だから嘘でもいい。嘘でいいから愛してほしい。
そう思ってリスナーに愛を伝えろって言う。

俺は愛に飢えた獣だ。