第十話: 暗闇 ページ11
そっと足を運んだのは、
寮の外の周辺。
人が居るか分からない暗闇の中で、
寮に入るのは危険だし、それに
いざとなったら逃げやすい屋外から中を探り入れるのが手っ取り早い。
それにしても、
どうして明かりがついていないのだろう…？
『……単なる鍵の締め忘れ？』
あり得るな……、ただの思い込みだったりして。
そんな事考えてる間に辿り着いたのは、
『……屋外コート、懐かしいな…。』
確か大輝が作った虹色荘ハウスルールだったっけ？休日に皆でバスケする事だって。
(…あの時の皆凄く強かったし、特にキセキの世代って言われっちゃってる征十郎達には敵うことすら無かったもの。)
あの時見上げていたバスケゴールは物凄く高かったけど、今なら私でもシュート出来るかな？
『……って、私あまり背は伸びてないけどね…。
……、、ん？』
するとコートの離れにある物置から、
微かな声が聞こえた。
ガサゴソって何かを探している様な音。
(………もしかして、泥棒…？！)
私は先程庭から手にした木の棒を握り、
気付かれないように物置の入り口に近づく。
真っ暗で見えないけど、入り口には薄っすら人影が見える。それもかなり背が高い人の。
(思い出せ…！！自分より背が高い人に勝つ対処法…！！)
殺せんせーにも言われた。
なるべく目線は下に向けて…。
つまり……足を狙って倒れさせる。
私は思いっきり足をめがけて棒を振った。
予想通りに、相手は不意打ちにあったせいで前へと倒れ込む。
「……ッ…！！てめぇッ…！！」
「お、おい！大丈夫か？火神…！？」
倒れ込んだ人以外に、もう一人いた…。
しかも相手は男性…。
(……こうなったら…ッ…)
倒れ込んだ人背中の上に跨り、その人の首元に木の棒で後ろに上げるように仕向ける。
ーーこの状態だったら、呼吸するのが難しくなるだろう。
「…くそっ、てめっ…何しやがる…！！」
『…動かないで…！大人しくしなさい。でないとこの人の安全を保証しないわ。貴方達は一体何者なの？』
「てめぇこそ何もんだよ！！俺達はここに住む奴らの知り合いだ！！」
「…落ち着いてください！その話本当なんですって！！」
暗闇の中お互いの顔が見えない
それに彼等の話はどうも信用出来ない。
話が本当ならさつき達がいる筈なのに
見当たらない。
『……そんな話誰が……きゃっ……！！』
……私の視野が逆転した…？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 27人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
綾葉メグ(プロフ) - りみさん» 読んで下さりありがとうございます！なるべく早く更新出来るよう頑張ります！ (2020年10月5日 4時) (
レス) id: 2c121bd297 (このIDを非表示/違反報告)
りみ(プロフ) - 続きを楽しみにしています！これからも応援しています頑張ってください(*´▽｀*) (2020年10月4日 21時) (レス) id: 8754467967 (このIDを非表示/違反報告)
綾葉メグ(プロフ) - 和香さん» 読んでくれてありがとうございます。早めに更新出来るよう頑張りますね！ (2020年5月2日 16時) (レス) id: a78732187c (このIDを非表示/違反報告)
和香 - 続きがものすごく気になります！更新頑張ってください。 (2020年5月1日 19時) (レス) id: 29c4e7285d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：綾葉メグ | 作成日時：2020年3月10日 5時
