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「ほら、早く早く！」
「ちょ…引っ張んないでくださいよ…！」
！
ふと扉の向こうから
誰かが階段を上がってくる声が聞こえ、我に返る。
この声って…。
まさかと思いながら
あたしはその扉を凝視する。
そして…。
ガチャッ
「！」
扉を開けてやってきた人物に
あたしは目を見開いた。
「真由…！」
…太ちゃんと…浅香さん…。
浅香さんが無理矢理太ちゃんの腕を引っ張って
ここに来たようだった。
二人を認識した瞬間
すぐさまあたしは体を起こした。
まだ頬に熱が残ってる…。
玉森くんと仰向けに寝転がってて
あたしの頬が赤いなんて…、
勘違いされてしまうんじゃ…。
「あれ。
あなた、今朝藤ヶ谷くんの近くにいた…」
浅香さんがあたしを見てそう言う。
隣の太ちゃんは
あたしと玉森くんを見つめたまま何も言わない。
「…戻ろっか藤ヶ谷くん。
何かお邪魔みたいだし」
「……」
そう言って浅香さんは
再び太ちゃんの腕を掴んで出ていこうとする。
「…あ…太ちゃん…」
無意識に太ちゃんの背中に向かって
そう口にしていた。
けどこんな小さな声じゃ届くわけもなく…。
扉が閉まる瞬間
太ちゃんがこっちを振り向いた気がしたけど、
そのまま音を立てて
ゆっくりと閉ざされてしまった。
「……」
太ちゃん…。
「…何か…ごめんね…？」
固まって動かないあたしに、
玉森くんはぎこちなくそう言う。
「何で玉森くんが謝るの…？」
「…だって…俺…、
誘わなきゃよかったよね…？」
「……」
そんな…。
玉森くんはあたしを元気づけようとして
ここに連れてきてくれただけなのに…。
「…玉森くんは悪くないよ」
「…真由ちゃん…」
微笑むあたしを
玉森くんは心配そうに見つめる。
そしてあたしは、
もう二人はいないのに、
再び屋上の扉に視線を移した。
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かな(プロフ) - 更新ありがとうございます☆ゆっくりでも全然構いませんのでこれからも楽しみにしてるので頑張ってください(*´ω｀*) (2017年3月20日 5時) (
レス) id: d2de61778b (このIDを非表示/違反報告)
yura(プロフ) - かなさん» お返事遅くなり申し訳ございません！！毎日チェックしてくださってるんですね(ﾟ□ﾟ;)！？更新かなり遅くて申し訳ないです…。これからも読んでいただけると嬉しいです！ (2017年3月20日 3時) (レス) id: 759695b409 (このIDを非表示/違反報告)
yura(プロフ) - yatominoさん» わー！お返事遅れてしまってごめんなさい！楽しみにしてくださりありがとうございます！これからも頑張りますo(・`д・´｡) (2017年3月20日 3時) (レス) id: 759695b409 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 毎日ﾁｪｯｸして更新楽しみにしてるので続き期待してます(∩´∀`∩) (2017年3月5日 4時) (レス) id: d2de61778b (このIDを非表示/違反報告)
yatomino(プロフ) - 始めまして。高校生の話キュンキュンでこれから楽しみです。長編期待しています。 (2017年2月1日 17時) (レス) id: c811de3d2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yura | 作成日時：2017年1月7日 14時
