６２ ページ13
「ねえ！
真由ちゃんって
ここで仰向けになって寝たことある？」
「え？」
急に今の流れと関係ない話を持ち出され困惑する。
「俺たまにここで仰向けになるんだけどさ、
それがめっちゃ気持ちいいの！」
こんな風に…と、
玉森くんはその場で手を広げ仰向けになる。
「真由ちゃんもやってみてよ！」
「え…、え？」
「いいからいいから！」
腕を引っ張られ、
言われるがままにあたしも隣で仰向けに寝てみた。
「どう？」
「えっと…」
急に仰向けになれなんてどうしたんだろう。
とりあえず冷静に心を落ち着かせてみる。
「あ…」
太陽の光が当たってあったかくて、
それと同時に風が優しく体を掠めていって、
心地よく感じた。
「ね？気持ちいいでしょ？」
なんだかしばらくこうしていたい気分…。
さっきまでのモヤモヤとした気持ちを、
少しの間和らげてくれるような、
そんな感覚がした。
「ほんとだ…。
気持ちいいね！」
隣の玉森くんの方を見て微笑むと、
玉森くんは優しく微笑み返してくれた。
「…やっと本気で笑ってくれたね」
「え？」
「やっぱり真由ちゃんは笑顔が一番だよ。
藤ヶ谷くんのことで
色々考えて落ち込んでるみたいだけど、
俺の前では悩み事とか全部忘れて
笑っててほしいな」
玉森くん…。
だから突然こんなこと言い出したんだ…。
玉森くんは
いつもあたしを笑顔にしてくれるね。
「…すごいね」
「え？」
「優しいね、玉森くん」
そう言うと、玉森くんからスッと笑顔が消えた。
「…真由ちゃんにだけだよ」
「え？」
今まで見たことのない
真剣な目つきであたしを見つめる。
ドキン…
玉…森…くん…？
どうして、
そんな真っ直ぐな目であたしを見るの…？
そんな風に見られたら、
あたしも、目が離せなくなってしまう。
顔が徐々に熱を帯びていくのがわかった。
この瞬間、
まるであたしたちの周りだけ
時が止まったかのようだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 637人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かな(プロフ) - 更新ありがとうございます☆ゆっくりでも全然構いませんのでこれからも楽しみにしてるので頑張ってください(*´ω｀*) (2017年3月20日 5時) (
レス) id: d2de61778b (このIDを非表示/違反報告)
yura(プロフ) - かなさん» お返事遅くなり申し訳ございません！！毎日チェックしてくださってるんですね(ﾟ□ﾟ;)！？更新かなり遅くて申し訳ないです…。これからも読んでいただけると嬉しいです！ (2017年3月20日 3時) (レス) id: 759695b409 (このIDを非表示/違反報告)
yura(プロフ) - yatominoさん» わー！お返事遅れてしまってごめんなさい！楽しみにしてくださりありがとうございます！これからも頑張りますo(・`д・´｡) (2017年3月20日 3時) (レス) id: 759695b409 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 毎日ﾁｪｯｸして更新楽しみにしてるので続き期待してます(∩´∀`∩) (2017年3月5日 4時) (レス) id: d2de61778b (このIDを非表示/違反報告)
yatomino(プロフ) - 始めまして。高校生の話キュンキュンでこれから楽しみです。長編期待しています。 (2017年2月1日 17時) (レス) id: c811de3d2d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：yura | 作成日時：2017年1月7日 14時
