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右頬に痛みが走って僕は壁際にまで飛ばされた
『ぅ、ぐ、、レ…ン』
周りを見渡すが僕の瞳には闇しか写されず不安が僕の心を壊しそうだった。
レン 「いい加減にしろよ。これ以上俺達を待たせるつもりなら殺すぞ」
レンの殺気が遠くからでもﾋｼﾋｼと感じられ
僕はやっと気付いた。。
あの時に見えていたレンは違う人間でもう、この世には存在しない空想の人物だって事を…
だからきっとレンが言っていた事も全て事実なのだろう…。。でも、一つだけ真実を知りたい…
『ね、ぇ。ぼく、ち、、あの時だけでも…友達だったよね？』
形だけでも良い…
あの笑顔が嘘でも良い…
ただ、一緒に居た短い時間だけでも僕達は友達だったのか…
その事実が知りたい…。。
神様…。
もし、僕の願いを叶えてくれるなら…
どうか、、、
レン 「は？お前と俺が？友達？？
勘違いすんな。
あれはお前を利用する為に近付いただけ…
俺は最初からお前なんてただの道具にしか見てねぇんだよ」
でも。
その願いも空の上に届く事は無く僕の中で何かがプツンっと切れた音がして…
空っぽになった気分だった。
悲しい訳じゃない…何も感じないんだ。。
全部、僕が信じてきたもの全てが嘘…
でも、可笑しいんだ。
何も感じないのに…涙が目から溢れて。。
感情が…抑えられなくなった、、
それからはあまり覚えていない。
でも、何故だか一つだけ覚えている、、
それは…飛んだ時に見えた淡い夕日の光…
とても哀しそうに消えそうな光で僕の手を写し出して…
ふと、手を見れば手に残った黒いﾄﾞﾛﾄﾞﾛとした物と何かを引き裂いた様な感覚が染み付いていた
そこで思った。
人間は僕から何もかも簡単に奪う。
ただ、自分の利益の為に……
そんな奴の命でさえ善人の命と同じ価値で
僕のこの手は簡単に壊してしまう。。
でも、一つの命を奪ってしまった僕は罪人だ。
だから。
僕はもう
『僕は………
人間が、、
大嫌いだｯ。。。』
二つの命を奪ってしまったこの日から、、
僕は
人間が嫌いになった。
首を噛まれて海に落ちていく時、、
僕は嬉しかった。。
やっと羽を休めれる、、
人生の幕を降ろす事が許されたのだと、、
でも、神様は僕を生かし
そしてこの世界を任せた。。
神様は、、
罪人の僕に何を望むんだろうか…………。
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作者名：チロル | 作成日時：2020年6月8日 0時
